UPDATE Googleは米国時間11月14日、「Google TV」のアップデート版の提供を今週から順次開始することを発表した。同アップデートは、音声検索の強化、オンスクリーンガイドのデザイン刷新、携帯端末から大画面への共有の改良という3つの方法によって、Google TVの使用性を向上させることを目的として設計されている。これらの機能はまず、LG製テレビに搭載され、「今後数カ月のうち」にその他の第2世代Google TV製品に搭載される予定だとGoogleは述べた。第1世代Google TV製品には、デザインが刷新されたガイドと簡素化されたYouTube共有のみが提供される予定である。このYouTube共有では、スマートフォンやタブレットからGoogle TVへのワンタップでのストリーミングを可能にする。
Googleは、接続型テレビ事業に関する取り組みを、おそらくは同社最大の強みである検索からを開始した。インターネット検索を操作しやすいものにしたGoogleは今回、自社が持つ同様の検索技術をGoogle TVに導入しており、同社のモバイルおよびデスクトップアプリケーションに見られる強力な音声認識と自然言語処理を採用した。LG製テレビのリモコン内部に格納されたマイクに向かって「30 Rock」などのテレビ番組のタイトルを言うと、視聴方法のメニューとして、ケーブルテレビ上で放送される今後のエピソード、Netflix上の古いエピソード、Amazonで購入可能なエピソードなどが表示される。すべてはきちんと整理されており、1回か2回のクリックで表示される。
新しいGoogle TVの検索機能においてさらに興味深いのは、より良い結果を生成するため、自然言語処理にGoogleの「Knowledge Graph」を組み合わせて使用していることだ。Knowledge Graphとは、Googleによる何億もの人々、場所、ものの間のつながりのデータベースである。
例えば、「ダークナイト」3部作でタッグを組む前のChristian Bale主演のChristopher Nolan監督作品を調べる場合、マイクを起動し、「Movie with Christopher Nolan and Christian Bale」(Christopher NolanとChristian Baleの映画)と質問する。するとGoogle TVは、「ダークナイト」シリーズとともに映画「プレステージ」を示す。
Googleはオンスクリーンガイドも改良した。同社は14日、その名称を「PrimeTime」に変更した。同ガイドは、時間経過に伴ってユーザーの嗜好を学習するように設計されており、ユーザーがガイドを表示する度に動的で更新された番組リストを提案する。お気に入りのチャンネル、最近視聴したテレビ番組、ユーザーと同じ好みを持つ他の人々が気に入った番組のすべてが、刷新されたガイドに表示される。
また、Googleは、人々がテレビで映画を視聴する方法についても再考している。
例えば、ケーブルチャンネルで放映中の映画「レスラー」を表示し、次にPrimeTimeを起動すると、Netflixなどのサービスか、Google PlayやAmazonからのレンタルという、この映画をオンデマンドで視聴できる場所のリストが表示される。あるいは、「レスラー」を既に視聴済みである場合は、この映画が好きな他の人々が気に入る傾向の高い映画が表示される。
これは、Google TVと、オンラインコンテンツへのアクセスは提供するが放映中の番組にはまだ接続されていない「Apple TV」などとの大きな相違点である。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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