UPDATE サンフランシスコ発--Nokiaは米国時間11月13日、サンフランシスコで開催された報道陣向けイベントにおいて、クラウドベースのロケーションブランドおよびプラットフォームである「Here」を発表し、同社のマッピング部門を前面に押し出した。
Nokiaのプレジデント兼最高経営責任者(CEO)を務めるStephen Elop氏は、「地図とロケーションのエクスペリエンスによって、自分たちの世界を感じようという気持ちになるはずだ」と述べ、Nokiaは現在、「人々が生活をナビゲーションする方法を変える、よりパーソナルな地図の作成」に取り組んでいると付け加えた。
Elop氏は、使用可能なデータの「質と量」によってNokiaは「これまではまだ可能であるとも考えられていなかった方法でマッピングを変革する」ことができるようになると述べた。Hereは、ほとんどのモバイルOSおよび端末に対応するように構築されてもいると同氏は付け加えた。
「あらゆる種類の端末を所有するすべての人々が、業界最高のロケーションプラットフォームであるこの製品を使用できるようにしたい」とElop氏は述べ、「オープン性が、Hereを(世界中の他のマッピングサービスとは)一線を画すものにしている」と主張した。
例えば、Nokiaは、「Android」向けSDKを2013年第1四半期中に提供する予定であることを明かした。「Lumia」を提供する同社は、Apple製「Maps」をめぐる騒動によってもたらされた機会も見逃すことなく、今後数週間のうちに「iOS」向け「Here Maps」を提供する予定である。Nokiaは、Mozillaとの間でHTML5をベースとするロケーションに関してMozillaと新たに提携している。
Nokiaのロケーションおよびコマース部門を率いるMichael Halbherr氏は、このような製品は、ユーザー作成のデータによっても更新されるため、その構築には多大なスケーラビリティが必要であると述べた。
「われわれは、より多くの人々がHereを使用するように、使われ方を解釈してより良いサービスへとつなげる必要がある」とHalbherr氏は述べ、人々の同社マッピングソリューションの利用方法をさらに深く理解することによって、Hereがすべての人々にとってさらに優れたものとなることを説明した。
またHalbherr氏は、Nokiaが実現しようとしているような種類の包括的なマッピングプラットフォームの構築において、多くの異なるソースや方法からの情報を関連付けることが重要であることを強調した。
「膨大な数の更新に対応する必要がある」とHalbherr氏は述べた。「私の日々の生活がそれに依存しているとすれば、地図上にあるものは正確でなければならない」(Halbherr氏)
Halbherr氏は、新しく発表されたearthmineの買収に簡単に触れ、「earthmineの買収によってわれわれが手にするのは、今後のわれわれの3D計画を推進するための素晴らしい技術だけではない」と述べた。Nokiaとearthmineは、両社の写真キャプチャおよびモデリングソリューションを1つのプロセスに統合し、道路レベルのキャプチャリングを次の段階へと発展させる予定だとHalbherr氏は続けた。
Nokiaは「都市を視覚化するだけでなく、計算できるようになりたい」とHalbherr氏が述べたことから、都市部の3Dモデリング、または計算による地図製作が、Hereで最も優先度の高い項目であることがわかる。
このアプローチの利点としてHalbherr氏は、真のオフライン使用、高速なローカルレンダリング、必要帯域幅が低いこと(地球全体のマッピングに対してわずか12Gバイト程度)などを挙げた。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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