ただ、問題は画面だ。決して悪くはないのだが、残念ながらRetinaディスプレイではない。また、他の7インチタブレットと比べても、解像度は低い。もし、テキストがくっきりと表示できるかどうかが気になるタイプの人なら、この文字表示はぼやけて感じられるはずだ。もちろん、miniをラップトップと比べてはならない。私は、iPad miniに、「iPhone 5」やiPod touch、Retina版iPadと同程度のディスプレイが欲しかった。しかし今のところ、残念ながらそういうディスプレイは持っていない。画面のサイズとアスペクト比が、コミックや雑誌、読書アプリにあまりにも適しているだけに、これは惜しい。
iPad miniは、競合する他のデバイスよりも130ドル近く高いが、それだけの価値はあるだろうか?もし、最小限のお金でiPadを手に入れたいのであれば、答えはイエスだ。初めて入手するiOSデバイスとしては、iPad miniは大変よいスタート地点だと言えるだろう。
もしRetinaディスプレイを持っていて、値段が安ければ、iPad miniは完璧な製品になっていただろう。これと比べると、第4世代iPadは優れたデバイスであり、性能的にもよく、画面の品質も高い。それでも、多くの人にとっては、より安く、携帯性に優れたiPad miniは魅力的なはずだ。また、子供用のiPad、ビーチで使うためのiPadといった、2つめのiPadとしてもいいかもれない。私はこのiPadを好きだ。ただし、これを持つ必要があるかどうかについては、確信は持てない。
iPad miniの価格や、「A5」プロセッサ、Retinaではない7.9インチディスプレイについてどう思うかはさておき、実際に手にしてみれば、驚くほど持ちやすいことに気付くはずだ。
iPad miniはiPadから大きくデザインが変わっている。これは、iPadの歴史の中でも、もっとも大きな変更かもしれない。iPadには確かに人気があったが、座っているときや机の前にいるとき以外は、決して快適なデバイスだとは言えなかった。iPadは、目的の場所に着いてから使うデバイス、あるいはゆったり座って使うデバイスだった。iPhoneやiPod touchは本物のモバイルだったが、iPadはまだ道半ばにすぎなかった。
しかし、もはやそうではない。iPad miniは画面の幅が広いにも関わらず、非常に持ちやすいタブレットであり、まるでKindleのように軽く感じる。Kindle Fireではなく、Kindleの方だ。iPad miniは、厚さ0.28インチ(7.2mm)、重さは0.68ポンド(308g)、LTE版は0.69ポンド(312g)だ。市場に出ている7インチ前後のタブレットの中でも、縦7.87インチ(200mm)、横5.3インチ(134.7mm)ともっとも面積が大きいにも関わらず、もっとも薄く、軽い。iPhone 5よりも軽く、その比率は新しいiPod touch同様、カミソリのように薄く見える。
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