Appleは、同社の英国版ウェブサイトに掲載していた、サムスンに関する「謝罪」声明を修正し再掲載した。当初の声明が「虚偽」で「不正確」だとする英国控訴院の判断を受けたものだ。
「iPhone」と「iPad」を製造するAppleが競合タブレットメーカーのサムスンを相手取って起こしたiPadの意匠侵害訴訟で、珍しくサムスン側が勝訴して以来、これまでの数週間にわたって英国の裁判所を交えたやり取りが続いていた。
現地時間10月18日、英国高等法院のColin Birss判事が当初下した判決では、Appleが同社英国ウェブサイトと複数のメディアに、サムスンがAppleの意匠を侵害しておらず英国の法律に違反していないとの声明を掲載しなければならないとされていた。
Briss判事は、この声明はAppleのサイトに1カ月間掲載されなければならないと命じた。
サムスンが、当初のAppleの声明が不正確だとして英国控訴院に申し立てた後、11月1日にAppleは声明を削除するよう命じられた。この声明では、Appleは「謝罪」を潤色し、裁判所に認められていない詳細情報を追加していた。
Appleの英国サイトは現在、当初の声明が裁判所の命令に従っていなかったことを認めている。声明文は以下の通り。
2012年10月25日、Appleはサムスンの「GALAXY」タブレットに関する声明を掲載した。この声明は不正確であり、英国控訴院の命令に従っていなかった。正確な声明はSamsung/Apple UK judgementに掲載されている。
現在、Appleの英国サイトに掲載されている声明は、先週新聞各紙に掲載された謝罪文と同じだ。
2012年7月9日、イングランド・ウェールズ高等法院は、英国サムスン電子の「GALAXY」タブレットコンピュータ、すなわち「GALAXY Tab 10.1」「GALAXY Tab 8.9」「Galaxy Tab 7.7」について、これらがAppleの登録意匠No.0000181607-0001を侵害していないとの判断を下した。同高等法院が発表した判決文の全文は、次のリンク先www.bailii.org/ew/cases/EWHC/Patents/2012/1882.htmlで参照できる。この訴訟判決は、欧州連合(EU)全体で効力を有するもので、2012年10月18日に英国控訴院による支持を受けた。英国控訴院による判決文は、次のリンク先www.bailii.org/ew/cases/EWCA/Civ/2012/1339.htmlで参照できる。この登録意匠について有効な販売差し止め命令は、欧州のいかなる場所においても存在しない。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」