英国の高等法院は、サムスンの「Galaxy Tab」は「iPad」よりも視覚的に「格好良く」ないため、Appleのタブレットに関する意匠を侵害していないと判断した。
Colin Birss判事は、画面だけでなく背面や側面を比較した場合、サムスンのタブレットとAppleのiPadには、50を超える認識可能なデザイン上の相違点があると述べた。
Birss判事は英国時間7月9日に公表した自身の判決の中で、「前面からは、それら(Galaxyタブレット)はAppleの意匠を含むファミリに属する。しかしサムスンの製品は非常に薄く、背面の詳細部分が特殊で、そのファミリに属するとはほとんど言い難い」と述べた。
「それらは、Appleの意匠が保有する、控えめで極端なシンプル性を共有しない。それらは、同じほど格好良くはない。かもし出す全般的な印象が異なる」(Birss判事の判決)
「サムスンのタブレットは、Appleの登録意匠No. 000181607-0001を侵害していない」(Birss判事の判決)
今回の裁判の対象となっていたのは「Galaxy Tab 10.1」「Galaxy Tab 8.9」「Galaxy Tab 7.7」で、すべて厚みが異なり、物理的なハードウェアコントロールがなく、表面のデザインがiPadとは異なるとされた。
この裁判は当初、自社のタブレットが知的財産を侵害していないと裁定するようサムスンが同高等法院に求めたのに対し、知的財産を侵害しているとしてAppleが提訴したことで始まった。
ライバルである両社間の法的争いにおいて、Appleに打撃を与えることになるこの判決を、韓国のハードウェアメーカーであるサムスンは歓迎した。
「今回の判決で証明されたように、Appleの登録意匠に含まれる要素の起源は、数多くの創造物の先例に見られるものである」とサムスンの広報担当者は述べた。
Appleにコメントを求めたが、本記事執筆時点では回答は得られていない。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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