米アップルのティム・クック最高経営責任者(CEO)は、iOSのアプリケーションの数が70万種類に達し、そのうちiPad用のアプリケーションが27万5000種類になっていることを示しながら、「Androidにも数多くのソフトウェアが登録されているが、タブレットに最適化したアプリケーションの数は少ない。ほとんどがスマートフォン向けのアプリケーションをそのまま利用している」と、iPadとの違いを強調してみせた。
だからこそiPad miniでも従来からのアプリケーションがそのまま動作するという点では、開発者とユーザーの双方にとって大きな意味を持つのだ。
そして、第4世代のiPadではCPUがA6Xへ進化。パフォーマンスを高めた点も見逃せない。
というのも、サードパーティーのなかにはパフォーマンスを要求するソフトウェアで、9.7型のRetinaディスプレイを採用した第3世代のiPadよりも、iPad 2の方が快適に動作しているという声が一部で出ていた。これらのサードパーティーからは、Retinaディスプレイを搭載していても、より高い性能を発揮するCPUの搭載が望まれていたわけだ。その点でも今回の第4世代への進化は評価されるものであろう。
もうひとつの隠れたポイントが、iPad miniを含めて、引き続き16GBモデルを用意した点である。日本では32GBモデルの人気が比較的高いようだが、米国などでは16GBの人気が高い。
実は、Windows 8を搭載したタブレットでは、16GBモデルのラインアップが極めて少ない。初めてiPadを購入するといった場合や複数台を所有する場合には、エントリークラスの製品は重要な要素のひとつになってくる。アップルは今回の新製品でもそこを見逃していなかった。
これとは別に、今回の発表のなかでアップルの隠れた戦略を垣間見ることができる発言があった。
それはiPadで利用できるiBooksですでに1500万冊が用意され、すでに4億冊がダウンロードされたという実績を示しながら、高校の教科書の80%がiBooks対応になっていることを明らかにした点だ。
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