派手な発表のなかで80%の教科書がiBooks対応となっていることは、あまり意味のない数字のように見える。しかし、ここには実は重要な要素が隠れている。
というのも、米国で学生が利用する教科書はしっかりとした装丁となっているものが多い。つまり、厚くて重たいのだ。価格も高いことから、中古で入手する学生も少なくないという。
しかし、これがiPadで利用できるようになると、学生はiPadのなかに数々の教科書を格納。いちいち重い教科書を持ち運ばなくて済むようになる。
とくにiPad miniであれば、手のひらのなかにすべてが収まってしまうという、学生にとっては夢のようなことが実現される。また、価格も安く流通しているという点もうれしい話だろう。
このように米国の教科書でiPadとiBooksが大きな革命をもたらしていることを示す数字なのである。
ここにもAndroidやKindle、Windows 8との対抗において、iPadが大きなアドバンテージを持つとする要因があるのだ。
発表会の会場では、いつものように新製品が発表されるたびに拍手と歓声が沸き起こった。いつも通りの派手な発表ではあったが、その裏で、アップルのしたたかな戦略が見え隠れしていたともいえよう。
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