欧州連合(EU)の独占禁止法当局は現地時間10月24日、Microsoftに異議告知書を送付し、同社が「Windows」ユーザーに対してインターネットブラウザの選択肢を提供するという以前の誓約を破ったと非難した。
この日Microsoftに送付された正式な異議告知書には、同社が数百万人のWindowsユーザーに対して「ブラウザ選択」画面を提供しなかった件について、その経緯の概要が記載されている。ブラウザ選択画面の表示は、同社が2009年に欧州委員会(EC)と交わした法的拘束力のある和解における合意事項の1つだった。
ECは声明の中で以下のように述べている。「(異議告知書は)予備的な見解として、2011年2月にリリースされた『Windows 7 Service Pack 1』でMicrosoftがブラウザ選択画面を提供していなかったという見方を示すものだ。2011年2月から2012年7月までの間、EU内の数百万人のWindowsユーザーに選択画面が表示されなかった可能性がある。Microsoftは、この期間中に選択画面が表示されなかったことを認めている」
欧州の独占禁止法に違反したことが判明した場合、Microsoftは、最大で世界での年間売上高の10%にあたる57億ユーロ(70億ドル)を罰金として徴収されるか、EUに加盟する27カ国での事業活動のやり方を変更することを求められる可能性がある。
Microsoftは米国時間10月24日に発表した声明の中で次のように述べている。「当社はこの問題を非常に深刻に受け止めており、問題を認識するとただちに対応に動いた。これは技術的ミスによるものだが、起こったことに対する責任は当社にあり、このようなことが二度と起こらないようにするために社内手続きを強化しているところだ。この過ちに対して深くお詫び申し上げるとともに、今後とも欧州委員会に全面的に協力していく」
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」