Microsoftが、先の和解の一環である遵守事項を履行していないと指摘されたことを受け、欧州の独占禁止当局に従うと述べた。
Reutersの記事によると、欧州連合(EU)の競争担当委員であるJoaquin Almunia氏は、経済会議で記者に対して次のように述べたという。
Microsoftの最高経営責任者(CEO)を務めるSteve Ballmer氏と個人的に話した際、Microsoftは独占禁止調査の結果にかかわらずただちに従う予定だと確約してくれた。
Almunia氏は、この独占禁止調査は「非常に深刻な問題だ」とも語った。
Microsoftは、OSの独占的立場を不当に利用し、「Windows」に「Internet Explorer」をバンドルすることにより同ブラウザのシェアを高めたとして提訴された件で、2009年にEU当局と和解していた。
この和解の一環として、Microsoft独自のInternet Explorerだけでなく、「Firefox」「Opera」「Chrome」といった他のウェブブラウザもユーザーが選択できるようにする「ブラウザ選択画面」を提供することがWindowsアップデートに求められていた。
しかし、欧州委員会は2012年7月、MicrosoftがEU当局と合意して2010年2月から開始したブラウザ選択画面の表示を実行していないとの申し立てを受け取ったと述べた。
EU当局は、MicrosoftがWindows 7に「Service Pack 1」を組み込んだ2011年2月からブラウザ選択画面をユーザーに提供していないとして同社を訴えた。ソフトウェアパッチがあらかじめ組み込まれた最新版のWindowsを購入した2800万人以上の欧州の顧客には、ブラウザを選択するオプションが提示されなかった可能性がある。
Microsoftは、「Windows 8」などの今後のOSも含め、2014年までユーザーがブラウザを選択できるようにすると約束していた。
Almunia氏は当時、申し立てが真実ならば「Microsoftは制裁を受けて当然だ」と述べた。欧州委員会は今回の件を「優先課題だ」と述べている。
Microsoftは委員会による申し立てのほぼ直後に、「技術的なエラー」により最新版のWindows 7にブラウザオプション画面を含める「責任を果たしていなかった」ことを認めた。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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