ほかの業界から見ると風変わりな動きだろうが、ウェブの大手企業が、自社のデータセンターの公開に乗り出している。Googleも米国時間10月17日、Where the Internet Livesサイトを開設し、オンラインのフォトギャラリーやStreet Viewツアーを通じて同社のデータセンターを披露した。
Googleデータセンターのツアーとは興味深いが、報道陣に好意的な態度を見せるその動機を探ってみるのも面白い。GoogleのほかにFacebookも先ごろ、米CNETのJack Clark記者にデータセンターを公開している。そんな両社にとって重要なのは、以下の観点で顧客との絆を築くことだろう。
そのため、GoogleやFacebookといった企業は、自社のデータセンターに対する取り組みをオープンにし、最先端技術への理解や業務に対する自覚を顧客にアピールする必要がある。そこでカスタムサーバ、ハードディスクの破壊方法、バックアップシステム、24時間体制のアップタイムに関する情報を提供している。
データセンターがクラウドにおける競争上の差別化要因であることは間違いない。この様子では、独自のクラウド技術をアピールする必要性にかられてAppleまでも公開に踏み切る可能性すらある。Microsoftも、同社の「Azure」サービスの推進に向けて自社のデータセンターを公開する可能性のある企業の1社かもしれない。もっとも、Googleが「Amazon Web Services」の領域に何らかの形で食い込んでくることのない限り、Amazonがデータセンターを公開する可能性は低いだろう。
データセンターが競争優位性の鍵を握ることは、企業の間で何年も前から知られていたことである。GoogleやFacebook、そしてクラウド提供企業にとって、優れたデータセンターはセールスポイントなのである。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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