EU、グーグルの新プライバシーポリシーに変更を要請

Zack Whittaker (CNET News) 翻訳校正: 緒方亮 高森郁哉2012年10月17日 13時01分

 データ保護やプライバシーに関する欧州連合(EU)の当局はGoogleに対し、同社の新しいプライバシーポリシーは法的な「不規則性」を示しており、欧州の法律を「順守」していない可能性があると警告した。

 調査を担当したフランスのデータ保護機関である情報処理及び自由に関する全国委員会(Commission nationale de l'infromatique et des libertes:CNIL)は、パリで記者会見を開き、ユーザーはGoogleの新しい規則に閉じ込められており、問題のプライバシーポリシーからオプトアウトする選択肢を与えられるべきだと述べた。

 CNILはGoogleに、新しいプライバシーポリシーは範囲が「広すぎ」であり、Googleはユーザーが自分のデータをもっと管理できるようにするべきだと警告した。

 CNILはまた、多数の「勧告」を発表した。CNILは、プライバシーとデータ保護の界隈では、積極的で断固とした機関として知られている。EU加盟各国の情報保護当局で構成されるEUの第29条作業部会は、加盟27カ国の当局が「この調査の結論を全会一致で採択した」と述べた。

 CNILは勧告の中で、Googleはサービス改善と広告を目的としたデータ統合について、まとまったオプトアウトのソリューションを提供する、セキュリティと広告とを区別した統合規則を採用するなどにより、同意の獲得を強化すべきだとしている。

 Googleはまた、ユーザーのデータを蓄積する期間、すなわちデータの保持について明確にしていない点も警告されている。

 CNILの委員長Isabelle Falque-Pierrotin氏は、GoogleはEUのデータ保護指令の諸原則への「コミットメントを明らかにしていない」と語った。このデータ保護指令は、EU加盟27カ国における、データの送信と保存に関する規則の基礎となっている。

 Falque-Pierrotin委員長はまた、「Googleに宣戦布告してイノベーションを妨げるのが目的ではない」が、検索大手のGoogleにその「責任」を思い出させるのはCNILの役目だと説明した。

 しかし、The Guardianが現地時間10月15日に報じたような、プライバシーポリシーを「解く」ことをCNILがGoogleに求めることにはならなかった。

 第29条作業部会はGoogleに対し、CNILの勧告に応じるまで3~4カ月の猶予を与えた。

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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