ウェブ上のコンテンツを支援する方法として長い間議論され、ユーザーの人気をまだつかんでいないマイクロペイメントが、Googleから大きな後押しを受けようとしている。
Googleは米国時間10月2日、ユーザーはまもなく「Google Wallet」を使用してウェブコンテンツの代金を支払えるようになることを認めた。個々の記事を平均0.25ドルから0.99ドルで購入できる。Googleによると、1度購入した記事は永久に所有できるという。このプロジェクトは、2日または3日に開始されると見られている。
米CNETは、新しいプロジェクトを伝えるドラフト投稿がGoogle CommerceブログのRSSフィードに短時間現れたのを発見した。Googleはその後になって発表の詳細を認め、このサービスのウェブページを公開した。
Googleは投稿の中で「ユーザーは無料のコンテンツを好むので、広告はウェブのほとんどのコンテンツで最も効率の高い収益化モデルとして残るだろうとわれわれは予想している」と述べた。「しかし、検索で見つけることができる個々の記事を販売する効率的な方法があれば、クリエイターらによってより多くの優れたコンテンツがウェブに公開されるだろう」とも述べた。
Googleはこのプロジェクトを「コンテンツクリエーターが高品質のコンテンツをより多くウェブに供給できるよう支援することを目指した」実験だと位置付けている。
Googleは読者に購入を促すため、「インスタントリファンド」という機能をGoogle Walletに組み込んだ。購入した記事が気に入らなかったユーザーは、購入後30分以内なら返金を受けることができる。Googleは、過剰な返金を求める個々のユーザーに対しては、防御策を設けるとしている。
パブリッシャーは、記事に関する長いプレビューを作成することができ、残りはぼかして表示されるため、読者はどのような記事を購入するのかを大まかに把握できる。コンテンツに広告を付加することが引き続き可能なため、ユーザーが記事を購入しなくても広告インプレッションの実績を得られる。
パブリッシャー側では、Google Walletによる決済を可能にするためには自社サーバにいくつかのコードを組み込む必要がある。Google Walletのアカウントを保有している読者は、ページ上のGoogle Walletボタンをクリックすることで記事を購入できる。
手始めとしてGoogleは、マイクロペイメントで提携する企業を選定中だ。同社はいずれこのサービスをより多くのパブリッシャーに拡大し、人気のあるコンテンツマネジメントシステムに対するプラグインを公開する予定だ。参加に興味のあるパブリッシャーは、こちらのページを参照してもらいたい。
サービス開始にあたり発表された提携企業としては、書籍出版社のPearsonやOxford University Pressなどがある。ウェブサイトのGigaOmとMotley FoolもGoogle Walletを使ってコンテンツを販売する計画だと、投稿は伝えている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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