Appleの直営店が成功した重要な要素に、店内サポートサービスの「Genius Bar」がある。Apple製品のオーナーは、自分の機器をGenius Barに持ち込んで調べてもらえる。
Appleの元幹部たちが説明してきたように、当初、Genius Barのアイデアにユーザーは混乱した。しかし年を重ねるにつれて、Genius BarはAppleならではの特徴へと変わった。そして、同社のガジェットからユーザーの手で交換可能な部品がなくなるに従い、その重要性は高まっている。
しかし、Genius Barの向こう側に立つまでには、どのようなトレーニングが行われているのだろうか? 技術的なやり取りはもちろんだが、Appleによる社内研修の文書によると、そこには社会工学もかなり含まれているようだ。
Gizmodoは米国時間8月28日、Appleが新たな従業員に接客を指導する目的で作成した社内文書、Genius Barトレーニングマニュアルの一部を掲載した。これらのページを見ると、マシンのフリーズといった基本的な状態についても、説明の時に使うべき語句が定められている。
マニュアルからは、たとえば「フリーズ」は使うな、と決められていることがわかる。掲載されたマニュアルの画像によると、「フリーズ」は避けるべき言葉だという。代わりに、「予期せぬ終了」「反応しない」「反応が止まる」が、より適切な表現になる。別の章を見ると、Genius Barのスタッフは、壊れた(マニュアル的に正しくは「無反応の」)ガジェットを持参した相手に対し、より誠実な感じがする言葉を使って共感していることを表すという指示がある。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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