米連邦取引委員会(FTC)は、問題としていたGoogleの「Safari」における追跡手法に関して、同社に多額の制裁金を科した。
FTCは米国時間8月9日、Googleが「同社の『DoubleClick』広告ネットワーク内のサイトを訪問したSafariユーザーのコンピュータ上に広告追跡用クッキーを配置した」という同委員会の申し立てについて、Googleが和解し、2250万ドルを支払うことに合意したと発表した。問題は、Googleがユーザーに対し、サードパーティークッキーに対するSafariの処理によって、ユーザーは自動的にこの追跡からオプトアウトされると説明していた点にあるとFTCは述べている。
今回の金額は、FTCの制裁金としては過去最大である。
FTCの委員長を務めるJon Leibowitz氏は9日の声明で、「本件に過去最高額の制裁金を科したことは、FTCのプライバシー命令の監視下にあるすべての企業に対する明確なメッセージである」と述べた。「規模に関係なくすべての企業は、自社に発せられたFTC命令に従い、消費者に対するプライバシー誓約を守る必要がある。そうでない場合、最初から遵守する場合の何倍もの費用を支払うことになる」(Leibowitz氏)
一方Googleは、同社はプライバシーを非常に慎重に扱っており、広告クッキーを削除するための措置をとったと述べた。
Googleの広報担当者は電子メールの声明で、「われわれはユーザーに対し、最高水準のプライバシーとセキュリティを設けている」と述べた。「FTCは、2009年のヘルプセンターページに注目している。このページが公開されたのは、われわれの同意判決よりも2年以上前で、Appleが同社のクッキー処理ポリシーを変更する1年前のことである。われわれは現在、そのページを変更し、広告クッキーを除外するための措置を講じている。広告クッキーはAppleのブラウザから個人情報を収集していなかった」(Google広報担当者)
この同意判決とは、現在は廃止されているGoogleのソーシャルネットワークサービス「Buzz」におけるプライバシーの取り扱いに関連するもので、2011年にFTCとの間で署名が交わされている。FTCによると、この同意判決には「消費者が自身に関する情報の収集に対して制御が可能な範囲」について事実と異なる説明をしないというGoogleの誓約が含まれていたという。Googleはこの同意判決について何の不正行為も認めなかった。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス