Netflixの最高経営責任者(CEO)であるReed Hastings氏が、顧客による同社サービスの視聴時間を最近誇張して述べたかもしれない理由が今になって明らかになった。
Netflixは米国時間7月24日、2012年の米国内の新規加入者数700万人獲得という目標に到達しない可能性があることを明らかにした。ウェブのビデオレンタルサービス最大手である同社は、第2四半期で国内のストリーミング加入件数は53万件増加したが、国内のDVDサービス加入件数は85万件減少したと発表した。
これによりNetflixの米国内の総加入件数は32万件の純減となるが、米国内の加入者数については42万人の増加となった。同社によると、ロンドンオリンピックへの関心によって、視聴や新規加入が減少する可能性があるという。
加入件数と加入者数の違いは、「加入者数」は加入しているアカウントの種類ではなく、人数であるという点だ。したがって、例えばDVDサービスから脱退してもストリーミングサービスを継続した場合は、「新規加入者増減数」にはカウントされない。
Hastings氏は、顧客がストリーミングに移行するのにともないDVDビジネスは縮小を続けるだろうと警告していた。しかし、ショッキングなのは、顧客がストリーミングに移行するペースが、DVD加入者数の減少に追いついていないことだ。
Netflixは苦しい期間、つまり値上げを実施しDVD事業の切り離しを試みた2011年からの回復に努めている。どちらの動きも、顧客からの大きな批判を浴びた。値上げは定着したが、Hastings氏は分社化の試みをあきらめた。今のところ、Netflixが2011年の苦境を過去のものにするには長い時間がかかりそうだ。
Netflixの業績に関し、同社は第2四半期決算として、売上高が8億8900万ドルで利益が600万ドル(1株あたり11セントの利益)と発表した。
これは同社が示していた見通しでも良い方の数字だが、前年の業績よりも大幅に落ち込んでいる。利益は前年同期比91%の減少だ。前年同期は6800万ドルの利益(1株あたり1.26ドルの利益)を計上していた。
この利益の低下と、加入者数が伸びや悩んでいる問題は、同社の株価が時間外取引で14%急落した原因の一端かもしれない。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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