アイデアだけでも応募が可能--Kinect for Windows Contest2012

 Kinect for Windows Contest実行委員会主催による「Kinect for Windows Contest2012」のエントリー募集が行われている。このコンテストはKinect for Windowsセンサーを活用するアイデアを募集し、商用化の可能性のあるアイデアに対して、専用機器化の提案を目的にしている。

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Kinectの機能である顔のメッシュデータ取得の様子

 KinectはXbox360専用のデバイスとして最初に市販されたもの。音声認識やモーションセンサーなどを搭載し、コントローラーを持たずに遊べるという特徴がある。それをWindows用のソフトウェア開発キット(Kinect for Windows SDK) を使用して開発されたソフトウェアと組み合わせて利用することにより、組み込み機器にも活用できるようになった。

 ゲーム機のデバイスとして売り出されたためにゲームの周辺機器としてのイメージが強いが、組み込み機器として大きな可能性を秘めているという。ではKinectが優れている点や、実際にどのような活用方法が考えられるのか。

 Kinectを使えばタッチパネルのように接触しなくても画面を操作できるため、例えば医療現場やレストランなど衛生面に注意が必要な場所での利用が考えられる。また人の骨格情報が取得できるため、バーチャル試着システムに応用されている例もある。このほか、顔の3Dメッシュデータを取得して利用者の表情を識別したり、音声認識機能で声による操作も可能となっている。

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リゾームの人流計測システム

 すでに商用活用されているものもある。リゾームの「人流計測システム」はKinect for Windowsを利用したパッケージソフトで、商業施設等の入退店、通路左右の通過人数などが時間帯ごとに計測できる。

 Kinect for Windowsセンサーを使うメリットは、コストの低減と設置の容易さにあるという。従来の人流計測システムでは導入コストに数百万円かかる場合も多く、導入の垣根が高かったが、Kinect for Windowsを利用することでコストが10分の1以下になり、個人でも設置が可能なため、導入検討の垣根が一気に低くなる。

 今回のコンテストは広くアイデアを募集するため、個人や企業を問わないほか、デモの制作(デモ動画)は任意という形となっている。

「Kinect for Windowsを使ったアイデアを持っていても、それを活かす方法が見つからないという人は多いと思います。このコンテストでは、そのようなアイデアを発掘する目的から、デモが無くても応募できるようにしました。デモまで準備して応募していただければグランプリ受賞の可能性は高くなりますが、アイデアだけでも受賞の可能性は十分にあります」(実行委員会)

 さらに、より多くの参加者を募るため、Kinect for Windowsの紹介やハンズオントレーニングを実施する。東京では7月31日、福岡では8月2日、大阪では8月3日の日程で、Kinect for Windowsの概要やSDK1.5の紹介、SDKを利用したアプリケーション開発の基礎などが学べる。

 コンテストの締め切りは8月24日。8月31日に一次審査通過者発表の後、9月14日がコンテスト開催日で結果が発表される。グランプリには賞金100万円が用意されている。「賞金の獲得はもちろん、自分のアイデアを製品化するチャンスでもありますので、ぜひグランプリを目指して応募していただきたいと思います」(実行委員会)

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