複数のウェブサービスのAPIを組み合わせて開発するマッシュアップアプリケーションのアイデアを競う「Mashup Awards 7(MA7)」。その最終審査会および授賞式が12月11日に都内で開催された。最優秀賞にはignoteの「ミブリ・テブリ -QUIZ kinect-(ミブリ・テブリ)」が選ばれた。
今回で7回目となるイベントでは、合計500作品(前回は544作品)の応募が寄せられた。また、通常の1次審査と並行して東北、関東、北陸、関西、九州の国内5カ所で、プレゼンテーション審査「Mashup Battle」を実施。各会場でもっとも評価された作品が2次審査に進出した。そのほか、各地でミートアップ(交流会)やキャンプ(開発合宿)を開催したほか、米国でもイベントを行った。最終審査会では、会場となった品川グランドホールにリングを設置。リング上でファイナリストらがプレゼンテーションを繰り広げた。
ミブリ・テブリは、Microsoft Kinectを使用してマルバツクイズに回答するWindowsアプリ。頭の上に両手で作ったマルのポーズ、胸の前で両手を交差させたバツのポーズをKinectが認識し、ジェスチャーでクイズに解答していく。出題するクイズには、「クイズ研」のAPIを使用している。1人でクイズに解答するだけでなく、2人対戦にも対応する。
開発元のignoteは福井県越前市の企業。これまで受託開発が中心でミブリ・テブリはMA7のために開発したアプリとなる。開発メンバーもMA7に向けて開催されたミートアップで出会ったという。プレゼンテーションを行ったignote代表取締役の中西孝之氏は、「福井の仲間たちみんなでつかんだ賞だと思う」と感想を語った。MA7の最優秀賞は賞金100万円が贈呈されるが、この使い道については、「地元の仲間となじみの焼き鳥屋でお祝いして、残りは山分けする」(中西氏)とのことだ。
最終審査会は、ファイナリスト5チームのプレゼンテーション終了後、10名の審査員がそれぞれ評価したチームを投票し、読み上げる形で行われた。MA7実行委員会 委員長の羽野仁彦氏は、「今回は地方、米国、首都圏をつなぐ、エンジニアとプランナー、デザイナーをつなぐイベントをする、オープンな場で審査する、という3つのことにチャレンジした。ミブリ・テブリもそういったところから出てきたチーム。ジェスチャーのインターフェースの可能性があり、見ていておもしろそうだと感じた人も多いだろう。それが投票に結びついたのだと思う」とコメントした。
このほか、ファイナリストに選ばれた4チームには、優秀賞と賞金10万円が贈呈された。4チームの概要は以下の通り。
また、日本復興プロジェクト「Power Apps JAPAN」の特別賞として、オンザボードの「Toksy」、IT業界女性コミュニティ「MUP48」の特別賞として、My365 Project Teamの「My365」が選ばれた。その他各賞の詳細はMA7公式サイトにて公開されている。
羽野氏はまた、優秀賞を受賞した東日本大震災アーカイブについて「ウェブ上の情報をマッシュアップして見せるという、現時点でのマッシュアップの完成系の1つと思っている。アワードの集大成として残していきたい」(羽野氏)とコメントしている。具体的な内容などは後日ウェブサイト上で発表される予定。
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