開発者がモーションセンサ付きビデオゲームコントローラ「Kinect」をあれこれいじることを徐々に認めるようになったMicrosoftは現在、PC向けKinectの開発に取り組んでいる。
Kinectが2010年に登場して以来、開発者は同デバイスに手を加え、数々の新しい利用法を生み出してきた。例えば、ジェスチャを使ってコンピュータのファイルシステム内を移動したり、ロボット用の視覚センサとして機能させたりといった利用法がある。
しかし、これらは、数フィート離れた場所に立つゲーマーを検出するよう最適化されたKinectに依存していた。「Kinect for Windows」担当ゼネラルマネージャーであるCraig Eisler氏がブログ投稿で述べたところによると、Microsoftは、複数のデバイスが同じUSBポートを利用できるようにUSBケーブルを短くし、ドングルを追加するという。同社は、Kinectの深度カメラが最短で50cm離れた位置にある物体を認識できるように同デバイスのファームウェアもアップデートする。
「『Near Mode』によって、『Kinect for Xbox 360』のリビングルーム向けシナリオを超越した全く新たなレベルの『クロースアップ(近接)』アプリケーションが可能になる」(Eisler氏)
Kinect開発者が同デバイスでさまざまなことを試し始めたとき、Microsoftは不意を突かれたようだった。しかしMicrosoftは2011年4月、MIX11開発者カンファレンスで同デバイス向けソフトウェア開発キット(SDK)を作成する計画を発表し、開発者を支援し始めた。同社はMIX11で、ラウンジチェアに車輪、ケーブル、Kinectを取り付け、座った人がハンドジェスチャで椅子を「運転」できるようにするデモを披露し、この取り組みを強調した。
Microsoftは6月、同SDKの非商用版をリリースした。10月には、同SDKの商用版を2012年上旬に提供する計画も発表している。Eisler氏がブログ投稿で指摘したところによると、商用版のライセンスを選択した開発者には「音声追跡と人間追跡の継続的なアップデート」と「完全なサポートつきのWindows向けKinectハードウェア」が提供されるという。
Microsoftによると、Kinect PCハードウェアはKinect for Windows商用プログラムが導入される2012年上旬に登場予定だという。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したもので す。
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