Grafioは、チャートを素早く作成するためのアプリだ。フローチャートやベン図といったおなじみのチャートの作図が簡単にできる上、豊富に用意されている色や線の種類を変更して、美しく仕上げることができる。作成したチャートは、PDFファイルやJPEG画像としてエクスポートし、メールで他の人に送ったり、DropboxやBox.netといったクラウドのストレージサービスに保存したりできる。また、音声を録音してビデオプレゼンテーションに変換することも可能だ。
Grafioの最大の特長は、指で円や四角形を描くと、きれいな円や長方形に自動的に変換してくれる機能があることだ。慣れるまでは、台形や多角形に変換されてしまい、イラッとすることもあるが、コツがつかめると、正円や正方形も簡単に書けるようになる。すべてのオブジェクトを手書きしてもよいし、うまく書けたオブジェクトを複製して使うこともできる。また、グリッドを表示して、オブジェクトをグリッドに吸着するように設定すれば、複数のオブジェクトの整列も簡単だ。ただ、雲形などの複雑な形状を書いても、円に変換されてしまうので、手書きした形状をそのまま保ちたい場合は、手書き認識をオフにすればよい。
オブジェクトをタップすると、オブジェクトの周囲に設定ボタンや複製ボタンなどが表示される。設定ボタンをタップすると、対象となるオブジェクトで設定可能なメニューが画面下部に表示される。線の種類、色、塗りつぶしの色、フォントの色、大きさ、種類など、設定項目は直感的で分かりやすい。メニューを「Canvas」に合わせると、キャンバスのデザインやサイズを変更できる。A4、A2、レター、Web、iPhoneなど、多くのサイズに対応しており、印刷やプレゼンテーションなどの用途に合わせて選択する。また、キャンバスの背景に写真を取り込んだり、あらかじめ用意されている色や素材を選択したりして、人目を引く個性的なドキュメントを作成できるのも素晴らしい。
画面右下のマイクアイコンをオンにすると、オブジェクトに対して音声を録音できる。オブジェクトを選択すると、右側にマイクのアイコンが表示されるので、これをタップすると録音が始められる。再度マイクアイコンをタップすると、録音は終了する。録音した音声は、オブジェクトをタップすると、自動的に再生される。ビデオプレゼンテーションとしてエクスポートすると、オブジェクトが1つずつ表示されるのと同時に、音声が再生される。Grafioを使用して、凝った素材を準備すれば、かなりインパクトのあるプレゼンテーションができるだろう。無料版のGrafio Liteも用意されているので、触って体験してみることをお勧めする。
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