ITコンサルタントになる前に知っておきたかった10のこと

Erik Eckel (Special to TechRepublic) 翻訳校正: 村上雅章 野崎裕子2012年07月10日 07時30分

 ITコンサルタントへの転職を考えている場合、事前に綿密なリサーチを行い、じっくりと計画を練り、自らに対する掛け値なしの評価を行っておくことで、よりスムーズに転身できるはずだ。とは言うものの、コンサルタントになった後で、その実態に驚かされる場合もある。

 筆者はITコンサルタントとして独立するにあたり、さまざまな下調べを行った。例えば、長くコンサルタント業を営んでいる人たちから話を聞いたり、関連書籍を読みあさったりした。また、起業家として独立し、ビジネスを営んでいくなかで直面するであろう困難に立ち向かえる性格であることを確認するために、性格テストを受けたりもした。

 しかし、実際の状況に置かれてみないと学べない教訓というものもある。あなたがテクノロジコンサルタントである、あるいはコンサルタントとして独立しようと考えているのであれば、さまざまな規模や業態の企業を何社も支援してきた筆者の経験から学べるものがあるはずだ。以下に、筆者がITコンサルタントになる前に知っておきたかったことを10個紹介する。

#1:絶対に満足しない人もいる

 世の中にはものごとを楽観的に考えたり、満足感を覚えることができない人もいるということは、読者の方々も既にご承知の通りだ。そういう人がいても別に構わないと思うかもしれない。しかしITコンサルタントという立場から見た場合、こういった常に不機嫌な人々に対してどのようなサービスを提供したとしても、またどのような機器を導入したとしても、さらにはどのような料金を請求したとしても満足してもらえない可能性があるという厄介な問題が存在している。このため顧客の抱えていた技術的な問題を適切に、かつ効率的に診断、解決し、対価として妥当な額の請求書を速やかに発行できた場合であっても、仕事ぶりに満足していないと不平を述べられることもある。こういった顧客に遭遇すると、最初のうちは当惑を覚えてしまうかもしれない。しかし、そのように感じる必要はない。彼らは、誰が仕事をしても、またどのように仕事をしても、決して満足しないのである。こういったつまらない経験をしなくても済むよう、プロジェクトの内容や、支払い条件について詳細に記述した見積書を前もって顧客に渡し、サインをもらっておくようにするのがよいだろう。

#2:優秀なITプロフェッショナルが優秀なコンサルタントになれるとは限らない

 ITプロフェッショナルのなかには、並行して取り組むプロジェクトの数を極限にまで絞り、1つのタスクが完了するまではそのタスクに集中するとともに、自らの専門性をいくつかの中核分野に限定しておきたいと考えている人もいる。こういったタイプのITプロフェッショナルは、優れたコンサルタントにはなれないだろう。残念なことに、コンサルタントとしてやっていくには、さまざまな企業形態をとる多彩な顧客に対して、昼夜を問わずサポートを提供する一方で、おびただしい種類のハードウェア/ソフトウェア/ネットワーク関連テクノロジを活用することが必要となる。コンサルタントはマルチタスク処理に長けていなければならず、幅広い顧客層をサポートするなかで次から次へと間断なく降りかかる多くの難題や障害、危機を乗り越えていかなくてはならない。

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