サンフランシスコ発--「Google Docs」にオフライン編集機能を追加することは、ちょっとした機能拡張にしか思えないかもしれないが、実際には同社のウェブベースのサービスにとっては大きな1歩である。
しかも同社は近々、文書だけではなく、「Presentations」や「Spreadsheets」のオフライン編集も可能にしようとしている。
Google Docsおよび「Google Drive」を担当するシニアディレクターのAlan Warren氏は、当地で開催されているGoogle I/Oカンファレンスのインタビューで「SpreadsheetsやPresentationsのオフライン編集機能はいずれも、近いうちにリリースされる予定だ」と述べている。同氏は、いずれのアプリもオフラインでのファイルの閲覧や編集が行えるようになると述べたうえで、閲覧機能が追加された後、「割とすぐに」編集機能も追加されるはずだと付け加えている。
ネットワーク障害が発生したりインターネットにアクセスできない場所に行った場合の心配を考えると、Google Docsにおけるオフラインアクセスの重要性は明らかである。こういった懸念が解消されない限り、ウェブアプリがネイティブアプリの代替として重要な用途で使用される日は来ないだろう。
「ネットワークが不安定な状況でも、ウェブアプリはネイティブアプリと同様に利用できるということを人々に知ってもらいたいとわれわれは考えている」(Warren氏)
同氏によると、最初にオフライン編集機能が提供されるのは、文書編集アプリと同様のテクノロジを多用しているPresentationsアプリになるという。一方、Spreadsheetsアプリは、Googleのサーバ上で稼働しているバックエンドソフトウェアの改訂が必要となるため、オフライン編集機能の提供が少し遅れるという。
こういった改訂が必要となるのは、多くの行や列に対応し、大量のデータを保持できる大きなスプレッドシートを取り扱えるようにするためであると同氏は述べている。
「バックエンドアプリをリニューアルし、より大きなサイズのSpreadsheetsも取り扱えるようにする」(Warren氏)
Warren氏によると、フロントエンド側のアプリ(ブラウザ内で動作するダウンロード可能なウェブアプリ)の改訂はもうしばらく後になるという。「こちらの作業の方が大変なものとなる」と述べる同氏はその一方で、「PresentationsアプリはGoogle Docsのスタック上に構築される。このため動作ははるかに高速になる」とも述べている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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