サンフランシスコ発--Googleは米国時間6月28日、「Chrome」ブラウザおよび同社ストレージサービス「Google Drive」をAppleの「iOS」搭載端末向けに提供すると、同社の年次開発者会議で発表した。
GoogleのChromeブラウザがiOS搭載端末向けに提供されるということは、Googleユーザーが「iPhone」や「iPad」を含む複数の端末上でより一貫した使用性を得ることができるということを意味する。Chrome担当バイスプレジデントを務めるBrian Rakowski氏は、同ブラウザがiOS端末上で動作する様子を披露した。
具体的には、同氏によって、Googleが最近Chromeに追加した同期機能がiOS端末上で動作する様子を示された。同期によってユーザーは、Googleの認証情報を使用してサインインした場合、複数の端末でブラウザ設定を共有できるようになる。つまり、スマートフォン上でChromeブラウザを使用している場合、コンピュータ上で開いているタブにアクセスできることになる。
そして今回、これらすべての機能がAppleのiOS端末上でも動作するようになる。
またGoogleは、「Dropbox」に似た同社の「Drive」サービスについても新たな発表をした。ユーザーによるドキュメントの保存および共有を可能とする同サービスも、iOS端末上で動作するようになる。同サービスは、Chrome OS搭載端末上でも動作する予定だ。
「Google Apps」担当製品ディレクターを務めるClay Bavor氏は、「Driveが持つ最良の機能の多くをモバイルに取り入れた」と述べた。
Googleは、Driveサービス(以前は「Google Docs」と呼ばれていた)をおよそ10週間前に提供開始した。既に1000万人のユーザーが同サービスを使用するために登録しているとGoogleは述べている。Bavor氏が基調講演において披露したDriveの優れた機能の1つは、スキャンしてGoogle Driveに保存した画像が、Googleの検索技術を利用することで検索可能になるというものである。
デモの1つでは、スキャンされた郵便受領証をDriveファイルの中から検索する様子が披露された。写真も、適切にラベル付けされていなくても検索可能である。例えば、エジプトの大ピラミッドで撮影した人物の写真をGoogle Driveに保存すると、「ピラミッドで撮影した私たちの写真」と入力することによって検索することができる。「ピラミッド」というラベルが付けられていなくても、Googleの技術は、ピラミッドの前で撮影された写真ということを判別できる。
GoogleがデスクトップやノートPCで利用できるようにしていたこの機能はすべて、モバイルデバイス、特にiPhoneやiPadというAppleのiOSデバイスで利用可能になる。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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