GoogleはGoogle I/Oカンファレンスでのニュースを可能な限り広範に伝えようとしている。同社関係者は筆者に対し、米国時間6月27日と28日に予定されている基調講演で「あの魔法のような感覚はより大きく、より良くなるだろう」と話した。そして、できるだけ多くの人がその「魔法」をウェブに反映しようという気になるように、同社は同カンファレンスからのライブ動画ストリームも含む、新しくてシンプルな、埋め込み可能のライブブログツールも公開する。
「I/O Live」と呼ばれるこの新ツールは、テキスト入力を「Google+」に依存している。Google+アカウント上で投稿したものが、同ウィジェット上に表示される。ほかのテキスト入力方法はない。
基調講演の動画のみをブログに掲載したい場合は、ライブブログを無効にすることができる。しかし、動画を無効にして、テキストだけを掲載することはできない。
実際のところ、I/O Liveは厳密な意味での汎用的なライブブロギングツールではない。同ツールが埋め込む動画は、I/Oストリーム上のGoogleの動画のみだ。また、「Scribble Live」や「CoverItLive」のようなライブブログツールでは、ブログを閲覧しているユーザーがブログ執筆者にコメントを返すことができるが、I/O Liveにその機能はない。
Googleはこのツールによって、ユーザーがGoogleの独自サービス上でGoogle I/Oを話題にするように仕向けようとしているように思える。ユーザーが基調講演についてTwitterで実況する代わりに、ライブブログでそれを伝えることをGoogleは望んでいる。そして、ユーザーがライブブログをTwitterなどの別のサービス上で宣伝したいと考えても、それは問題ない。
もしかすると、このツールは、Googleのブロギングサービスを補完する同社独自の正式なライブブログプラットフォームのローンチに向けたテストなのかもしれない。しかし、Google+のようなソーシャルプラットフォームを公開製品向けの入力システムとして使うのは、かなり奇妙な感じがする。Googleが「Blogger」と共存するライブブログツールを本当にローンチするのなら、筆者はもっと強力で、焦点を絞ったオーサリング環境を期待する。すべてのものがGoogle+のふるいをとおしてまで出版されるとは限らない。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス