Microsoftは同社の「XML Core Services」のセキュリティホールを悪用した「積極的な攻撃」について警告している。この攻撃では、ユーザーが悪意のあるウェブサイトを「Internet Explorer」で開くよう誘導された場合、攻撃者にコンピュータを乗っ取られる可能性がある。
Microsoftにはこの脆弱性に対する攻撃ベクトルをブロックする「Fix it」ツールはあるが、セキュリティパッチはまだ提供していない。「Windows」「Office 2003」「Office 2007」を実行しているコンピュータが影響を受ける。
Microsoftは、この件に関するセキュリティアドバイザリの中で、Googleセキュリティチームが、MSXMLの初期化されていないメモリ破損の脆弱性について同社に協力したことに謝意を示している。また、中国のセキュリティチームであるQihoo 360 Security Centerがこの脆弱性を報告したことにも感謝している。
このセキュリティアドバイザリが発表されたのは、Googleが「Gmail」ユーザーに対して、国家に支援されたフィッシングやマルウェア攻撃がそのアカウントを標的としていることを検出した場合に警告を表示するようにしてから1週間後にあたる。Googleは以前、中国から行われたとみられる攻撃についてユーザーに警告しており、これにはInternet Explorerの脆弱性が関係する2009年の攻撃も含まれている。
米CNETの姉妹サイトであるZDNetのRyan Naraine記者は、匿名の情報筋の話として、Internet Explorerのセキュリティホールを悪用した攻撃は、国家に支援された攻撃についてGoogleが警告を行うきっかけとなったものだと報じた。
Googleの広報担当者は筆者に対して、国家に支援された攻撃についての警告は、何か特定の攻撃に関係しているわけではなく、より大きなクラスの攻撃を代表するものだと述べ、詳しい説明を求められると、同社の元のブログ記事を示した。
つまり、Internet Explorerの脆弱性を悪用した今回の攻撃は、Gmailユーザーを狙うために使われた攻撃の1つということのようだ。
一方でMicrosoftは、米国時間6月12日に発表された最新の月例パッチで、Internet Explorerに見つかった13件の脆弱性についてもパッチの適用を行っている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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