Fortuneによると、Appleの最高経営責任者(CEO)であるTim Cook氏の5月のワシントンDC訪問は、米国連邦議会のさまざまな政治指導者と会談するための機会だったという。
Cook氏は下院議長のJohn Boehner氏と会談したほか、上院多数党院内総務のHarry Reid氏および上院少数党院内総務のMitch McConnell氏とも会っている。下院多数党院内総務のNancy Pelosi氏はアフガニスタンを公式訪問中で不在だったため、Cook氏はPelosi氏とは会うことができなかった。
補佐官の1人はFortuneに対し、「連絡を取り合える状態を作り出す行為だった。今後発展するであろう関係における第一歩だったと願っている。一度の会談で親友になったわけではない」と話した。
こうした政治家との交わりは、Appleにとって新しいことである。Steve Jobs氏は、政治に関して言えば、冷淡な態度をとっていたことで知られている。テクノロジ分野の巨大企業の中で、Appleはロビー活動に費やす金額が最も少ないことで知られている。同社は2012年第1四半期、「政治的な支援運動」に50万ドルを費やしたが、Googleは500万ドルを費やしている。
Cook氏は政界を重視する方向に舵を切っているが、一部報道によると、重要な問題は全く話題にあがらず、会合も地味なものだったという。ある補佐官がFortuneに語ったところによると、Jobs氏と違って、Cook氏は「政策問題に対して個人的に強い関心を抱いており、積極的に関与するCEOがそうした政策の優先順位に影響を及ぼすために果たすことのできる役割を認識している」という。
Appleは、公正な金額の税金を納めていないという主張や、電子書籍の価格操作をめぐって米国司法省が提起した訴訟、ユーザーのアドレス帳の情報とともにジオタグの付与された写真をバックグラウンドでアップロードできるスマートフォンアプリに対するプライバシー面の懸念に関して、ワシントンで非難されていたが、今回の訪問はそうした中で行われた。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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