GoogleがオープンソースOSでも市場を独占しようとしているようだ。
The Vergeの報道によると、ウェブ大手のGoogleは、Hewlett-Packard(HP)の「Enyo」開発担当チームをまもなく迎え入れるという。Enyoは、失敗に終わった「TouchPad」で初めてリリースされたモバイルプラットフォーム「webOS」向けに開発されたHTLM5ベースのアプリケーションフレームワークだ。ただし、同チームがGoogleで何に取り組むのかは依然として謎のままだ。
EnyoはwebOS開発の中核部分である。HPが2011年12月に同OSのオープンソース化を決定するまでは、その扱いが曖昧にされていた。HPの前最高経営責任者(CEO)Leo Apotheker氏は在任中の2011年8月の決算発表で、同社がwebOS端末、具体的には「TouchPad」とwebOS搭載電話向けの事業を終了すると発表し、その後、webOSはもはや葬り去られたものと見なされていた。Apotheker氏が提案したのは、HPをコンシューマーエレクトロニクス製品のメーカーからビジネスクラスのソフトウエアとコンサルティングサービスのプロバイダーへの転換だった。
しかし、HPの取締役会が9月にApotheker氏を更迭し、後任にeBayの元CEOであるMeg Whitman氏を指名して以来、Enyo開発部門の処遇については宙に浮いたままだった。Whitman氏はApotheker氏の決定事項の多くを凍結させ、最終的にはwebOSのコード(HPがPalmを買収した際に12億ドルを支払った)を開発者に公開し、同OSが開発者の間でどのような関連性を持つのか評価するという決定を下した。
今回の件で、HPとしてのこうした戦略は、ほかの2万7000人の職とともに消えてしまったようである。GoogleがEnyoチームを利用して行おうとしていることは、「Android」向けウェブランタイムの開発や、おそらくは「Chrome」向けのアプリ開発フレームワークの構築に役立つのかもしれない。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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