Techmemeのライバルが登場したのだろうか。それともFlipboardのライバルだろうか。新しいセマンティックニュース分析企業Waviiは米国時間4月10日、パーソナライズドニュースの自動「フィード」アプリケーションを公開した。われわれは大量に配信されるニュースの処理に忙殺されているが、Waviiはニュースを非常に近代的かつ巧妙な方法で解析する。Waviiの最高経営責任者(CEO)であるAdrian Aoun氏は、「Facebookは友達の近況を把握するのには効果的だ。しかし、同じように自分のいる世界の最新情報についていけないのでは困る」と宣伝する。
Waviiはニュースの高性能なタイムラインだ。その本質的な価値は、数百のニュースフィードに対して独自のセマンティックエンジンを適用し、記事の内容を判断して表示できる点にある。
それは驚くほどうまく機能する。時には、ある記事の見出しのみが表示されることもあるが、それ以外では、問題の核心に切り込んだ独自の見出しの下にニュースアイテムを表示する。見出しは、人目を引くものでも機知に富んだものでもないが、非常に明快だ。またWaviiでは、さまざまな方法でニュースがタグ付けされる。ニュースには「Hired(採用)」「Business Deal(商取引)」「Criticism(批判)」のようなタグが付く。「Related to Facebook(Facebook関連)」など、ユーザーが選んだトピックに関するニュースは違った方法で表示されるが、これも同じように便利だ。完ぺきとは言えない情報収集に基づくニュースには、「rumor(うわさ)」を意味する小さなオレンジ色の「R」の文字がフラグ表示される。こうしたフラグは(「うわさ」フラグも含めて)、Waviiが独自に行っているニュース記事本文の構文解析によって提案される。非常に素晴らしい。
Waviiでは、同じトピックについて複数の記事を繰り返し表示することはない。Techmemeの場合、1つのニュースについての別の情報源が示されるのもよくあることだ。しかしWaviiでは、ニュースアイテムをクリックしない限りそうした情報源は表示されない。Waviiは、2つの記事が同じトピックを扱っている場合と、2つの記事が全く同一である場合を区別している(ただし、筆者のベータテストでは、重複した記事が元記事として表示されることがあった)。
ニュースをクリックして要約や元記事を読んだり、エコモーション(喜び、怒りなど)を付けたりなど、ニュースに対してユーザーが反応することで、Waviiの精度を向上させることができる。しかし、読みたくないニュースが届く場合の調整方法については改善の必要があるだろう。Aoun氏は筆者に対して、そうした調整機能は近いうちに搭載されると語った。
Waviiでは、ほかのWaviiユーザーとニュースアイテムについてディスカッションしたり、WaviiからFacebookやTwitterにコメントを投稿したりすることも可能だ。技術的に画期的な機能ではないが、これらはWaviiでの体験を豊かなものにしている。
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