サンフランシスコ発--近いうちに、ウェブの外観は従来の印刷物により近いものになるだろう。代表的なiPadニュースアグリゲーターである「Flipboard」の創設者が米国時間9月12日、そう話した。
当地開催のTechCrunch Disruptカンファレンスで講演を行ったMike McCue氏は、iPadのようなタブレットが「新しい種類の(コンテンツ)消費体験、(つまり)人々がずっと夢見てきたような体験を生み出している」という自身の見解を説明した。同氏が創設したFlipboardは、6000万ドル以上の資金を調達している。
インターネット音声通信を手がける企業Tellmeを創設し売却した経験を持つMcCue氏は、iPadのようなタブレットが「(モバイル)ウェブの根本的な改善」をユーザーに提供しており、HTML5の活用はそれを可能にしている要素の1つだ、と述べた。それを考えると、今は「起業が非常に面白い」ときだ。
McCue氏のコメントで最も印象的だったのは、HTML5などのテクノロジがタブレットおよびモバイル体験に応用されることで、モバイルウェブコンテンツは今後数年の間に急激な変貌を遂げるだろう、という部分だ。結論を言うと、ウェブは今後数年で「より印刷物に近い外観」になるが、収益化の方法は異なるものになるだろう、と同氏は述べた。
現在人気の高いタブレットベースのコンテンツアグリゲーターにはZiteやTweetMagなどもあるが、Flipboardはその先頭にいる。McCue氏によると、Flipboardはこれまでに約350万回ダウンロードされており、現在月間約5億5000万回の「フリップ(サードパーティーパブリッシャーのコンテンツの閲覧)」が発生しているという。ほんの4カ月前のフリップ数は月間4億回だった。
さらに、Flipboardはタブレットで利用するものなので、コンテンツ読者のノートPCの代替物ではなく、それを補助するものとして使われる傾向があることをMcCue氏は認めている。つまり、同サービスが最も利用されるのは平日の午後8時~午後11時と週末である、とMcCue氏は述べた。同氏によると、その次に多いのは朝食時間だという。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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