Flipboardはニュースや記事を読むための魅力的なアプリケーションだ。これまでは「iPad」専用のコンテンツビューアだったこのアプリがアップデートされ、「iPhone」ユーザーも使えるようになった。
iPhone向けFlipboardは、注目を浴びているほかの新しいアプリケーション(「Path」など)のように、素晴らしいデモを行える。iPhoneを買うべき理由を母親に説明するときに見せたいと思うようなものだ。記事から記事へ、あるいは記事の中を移動する際の動作は、非常に独特でもあり、直感的でもある(iPad版のように横方向に「めくる」のではなく、ページを指で縦方向にめくる)。アプリケーション内での遷移の中には微妙なエフェクトがついているものもあって、この無料アプリを豪華なものに感じさせる。
Flipboardは登場以来、最も優れたリーダーアプリの1つであり、待合室で(iPhone版ならStarbucksの列で)起動して、未読のニュースや記事に目を通すのに良いアプリだ。また、iPhone版も高速であるため、ロードを待っている間にコーヒーを飲み終えてしまうということはないだろう(一方、The New York Timesのアプリの速度はどうか)。
iPad版の方がさらに魅力的だが、それは驚くにあたらない。iPadは画面が広いので、何かを読むためのプラットフォームとしては、はるかに優れているからだ。
Flipboardのアカウント機能によって、1台のApple製デバイスで購読しているコンテンツが、ほかのAppleデバイスと同期される。筆者がこのアプリをiPhoneにインストールしてログインしたところ、iPadで購読していたすべてのソースがすぐに表示された。しかし、Flipboardアカウントをウェブベースで管理する機能がまだない点は不便に感じる。また、「Android」版もない。
Flipboardの最高経営責任者(CEO)のMike McCue氏は、このサービスを新しい方向に持って行って、ソーシャル的に注目度の高い記事を見つけ出す新機能を搭載すると述べていた。今回の新バージョンは、このアプリが向かう先を示すものだ。「Cover Stories」というフィード機能では、ユーザーが読む記事の傾向と、そのユーザーのソーシャルサークル内の人々が読む記事の傾向を関連づけて、ユーザーが好みそうな記事を表示する。Cover Stories機能は、使用すればするほど良くなるはずだ。
Cover Storiesをごく短時間使ってみたところ、筆者の知らなかった、読んでみたい記事がうまく見つかった。ほかの購読済みのフィードや、TwitterとFacebook上のソーシャルなつながりからの、アルゴリズムが使われていないフィードに、1000件もの未読記事がたまっていなければ読んでみるのだが。
一部のニュースリーダーアプリ(「Zite」や「News360」など)も同様に、読む人がコンテンツを「発見」するのを支援することを試みている。Flipboardの方がそれをうまくやっているのかもしれないが、アルゴリズムによるコンテンツの推薦を重視することに筆者は疑問を感じる。この機能は、コンテンツでのGrouponのようなものだと思う。楽しくて人目を引くが、最終的には頼りになるものではないし、コンテンツプロバイダーが必要とするカスタマーロイヤルティを確立するような機能でもないからだ。
とはいえ、iPhoneにこのアプリを入れてみてほしい。既にiPadで使っている人には特にお勧めだ。メインのコンテンツフィードからあっという間にロードされるし、見た目も良く、使っていくうちにアプリ自体を意識しなくなるほど機能も優れている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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