スマートフォンビジネスは、Apple対サムスンという一騎打ちの様相を呈してきた。
少なくとも収益性の観点から注目できるのはAppleとサムスンの2社だけだ。Canaccord Genuityが電子メールで送信した調査結果によると、Appleとサムスンは2011年第4四半期の携帯端末業界の利益の95%をも占めているという。
Apple単独では、同四半期の利益の80%を占有している。
収益性は携帯端末メーカーにとってきわめて重要な指標であり、企業の事業展開や手がける製品の種類を決める上で大きな鍵を握っている。たとえば、HTCの大幅な減益は、同社が製品の発売を根本的に見直すきっかけとなり、「One」シリーズという新しいスマートフォンの誕生を促した。
Canaccord Genuityが公表した数字は、業界の他の企業にとっては好ましいものではない。Androidオペレーティングシステムに大きく依存しているほとんどの企業は、競争上の圧力に直面し、競合他社を引き離すことができない。結局のところ、Research in Motion、HTC、そしてNokiaもマーケットシェアを失い続けている。
iOSという専用オペレーティングシステムと強力なiPhoneブランドを持つAppleは、顧客を惹き付けることで苦労したことがない。Appleによると、同社は第1四半期で米国のキャリアにおける強みをさらに強固なものにしたという。iPhoneの売上台数は、AT&TとSprint Nextelでのすべてのスマートフォンを合計した台数よりも多く、Verizon WirelessでのすべてのAndroidスマートフォンを合計した台数とほぼ同数だ。
しかし、サムスンは競合するAndroid陣営の中で一歩抜け出してきた。その多くは、Galaxy Sシリーズが貢献している。同社は、幅広い販売網、市場への影響力、キャリアとのパートナーシップを活用し、Galaxy S IIを大ヒットさせ、フラグシップブランドを築いてきた。
他社にとってさらに悪いニュースがある。CanaccordのアナリストT. Michael Walkley氏が米国時間4月2日に発表した調査レポートによると、Appleとサムスンは第1四半期で利益をさらに積み上げる可能性があるという。また同レポートでは、iPhoneは西ヨーロッパと新興市場でマーケットシェアを獲得しつつあるとも述べている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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