「iPad」アプリの「Tapose」が、Appleから「iTunes」での販売を承認された。Taposeは、失敗に終わったMicrosoftのタブレット「Courier」のコンテンツ作成機能の大部分を模倣することを目指したアプリだ。
Microsoftが2年前に考え出し、その後中止となったCourierは、AppleのiPadに匹敵したかもしれない革新的なタブレットのコンセプトであった。ただし、このMicrosoftの流線型のデュアルスクリーンタブレットは、iPadとは異なり、消費者向けではなく、コンテンツ制作のために作られたものだった。たとえば建築家は、Courierを使って、1つのスクリーンで建築計画をスケッチしながら、インスピレーションを得るためにもう1つのスクリーンでウェブを見て回るということができた。
タブレット上でコンテンツを制作するというMicrosoftのコンセプトに共感したのが、シアトル郊外出身の2人の開発者、Benjamin Monnig氏とRicky Drake氏だ。この2人は、自分たちがiPadにCourierのビジョンをもたらせるように、Kickstarterに資金調達を申し込んだ。2人の会社であるTaposeは、2万6000ドル超の資金を調達したが、この中には、Courierプロジェクトのリーダーで、プロジェクト中止直後にMicrosoftを退職したJ Allard氏からの資金も含まれていた。
Monnig氏は米国時間3月27日、Appleから電子メールでアプリ承認の連絡を受けた。同氏は、同日中にはiTunesでのTaposeの販売が始まるだろうと考えている(編集部注:本稿執筆時点。Taposeは現在、App Storeで販売されている)。価格は2.99ドルで、ユーザーを数多く集めるには十分な安さだ。
「ビッグバンを起こしたかった」とMonnig氏は言う。
Taposeの大きな特徴が、「Slide Bar」と呼ばれる、スクリーンで縦方向に広がるコントロールパネルだ。ユーザーは同パネルを右や左に動かすことができる。分割スクリーンによって、ジャーナルの片側ではブラウザなどの内蔵アプリケーションを使いながら、別の側ではメモやスケッチを走り書きすることができる。
このアプリには投げ縄ツール機能もついており、ユーザーは画像やウェブページを指かスタイラスペンで線を引いて選択することができる。またTaposeにはウェブストレージ機能があり、ジャーナルや写真、さらには録音した音声や動画でiPadのストレージがあふれてしまうことがないようになっている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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