たとえ記憶力の良い人でも、毎日の食事の内容、使ったお金の内訳、仕事にかかった時間、トレーニングで走った距離とスピードといったことを、すべて覚えておくことはできないだろう。
しかし自分のさまざまな行動を記録するだけで、それが記憶を助けひいては仕事や生活に役立つなら、記録してみたくなるだろう。スマートフォンという強力にサポートしてくれるツールを使えば、手帳に書き付けるよりもずっと簡単に記録できるのだからやらない手はない。
本書では、2人の著者がそれぞれの記録手法を紹介している。ライフログ全般のメリットから始まり、お金、ランニング、ダイエット、食事、読書、仕事の記録について、なぜ記録をとるのか、記録を取ると実際にどのようなメリットがあるのかが分かりやすく具体的に説明されている。本書を読むとその理由に納得して、記録を始めやすいといえる。
また、著者以外にも、独自の考えとやり方で記録を取り続けている人たちのコラムも収録されている。これがまた十人十色で本当に面白い。
共通するのは、目的がはっきりしていると記録が続くのだということ。しかし記録するうちに目的が見えてくるということも分かる。一見矛盾するようだが、矛盾ではないのが不思議だ。ひとまず食事など身近なことから記録を始めるのがとっつきやすいかもしれない。
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