米司法省は米国時間3月12日、2011年にNortel Networksの特許ポートフォリオを落札した企業コンソーシアムに対し、その買収を承認した。
2011年6月にNortelの特許を買収したRockstar Consortiumは、破産したカナダの通信機器メーカーNortelが保有する約6000件の特許と特許出願書類の所有権を取得するために、Apple主導で結成された企業コンソーシアムである。
Nortelの元最高知的財産責任者で現在はRockstarの最高経営責任者(CEO)を務めるJohn Veschi氏は、声明(PDF)の中で「今回の調査手続きが終了したことを嬉しく思い、Rockstarの技術を提供することで技術関連企業と協力できることを楽しみにしている」と述べている。
「業界全体が、Nortelの画期的な技術革新から恩恵を受けてきた。技術関連企業と協力して、ぜひとも、こうした技術を今後も利用できるようなライセンスを設定したい」(Veschi氏)
Rockstarを構成するのは、Apple、Ericsson、Microsoft、Research In Motion(RIM)、ソニーなどの企業である。これらの企業は、GoogleやIntelなどに競り勝って、移動体通信や4G移動体通信、データネットワーキング、光学、音声、インターネット、半導体といった技術に関する特許出願書類を含む特許ポートフォリオを手に入れた。
多数の技術企業がモバイル端末に関する特許侵害をめぐって互いに提訴し合うという状況の中で、この買収は行われた。Rockstar Consortiumの構成企業も、こうした訴訟合戦の当事者だ。
当初の取引後、米司法省はオークションに関心を示し、落札者が競合企業に対して不当に有利な立場に立つ可能性があるかどうかを各社個別で調査し始めた。米司法省は2012年2月、この買収が「競争を著しく阻害する可能性は低い」と述べて、この件に関する調査の終了を明らかにした。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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