モジラの2012年計画--ネットユーザー囲い込みに対抗する戦略 - (page 3)

Stephen Shankland (CNET News) 翻訳校正: 川村インターナショナル2012年02月16日 07時30分

 Mozillaはウェブプラットフォームのロードマップで、「われわれはFirefoxのプラットフォームで、ネイティブプラットフォームに匹敵するような品質のアプリ体験と開発者の高い生産性を実現したいと考えている」と述べた。これは、ネットワーキングの高速化やユーザーの注意を引くプッシュ通知、マルチタッチサポートの改善、マウスをゲームコントローラとして使用する際に、マウスボタンを常時押しっぱなしにしなくても操縦できるようにするマウスロック、レイアウトをさまざまなスクリーンサイズに適合させる「flexbox」インターフェースのサポート、「Web Intents」(ウェブアプリが写真などのファイルを別のウェブアプリに送る方法としてGoogleが提案)の代替テクノロジなどを意味する。

 そして、エコシステムの高い階層では、Mozillaは既存のアドオンダウンロードサイトを基にアプリストアを構築する予定だ

 「Mozillaはデスクトップや携帯電話、タブレットのすべてにわたって機能する、アプリのマーケットプレイスを構築していく。このマーケットプレイスを通して、開発者はアプリを配布し、利益を得られるようになる。ユーザーは基盤となるデバイスやOSプラットフォームに関係なく、所有するすべてのデバイスでアプリを入手してインストールし、利用できるようになる。このマーケットプレイスは、ユーザーがクロスプラットフォームアプリとFirefox拡張機能の両方を見つけられる、単一の目的地にもなるだろう」(Mozilla)

 Mozillaとライバルたちのエコシステムには、いくつかの違いがある。第1に、Mozillaのエコシステムには基盤となる特定のハードウェアがない。Firefoxは広く使用されているが、それはモバイルには当てはまらない。そして、B2Gプロジェクトは現在のところ、ユーザーの手に届ける現実的な方法が存在しないままだ。Hewlett-Packard(HP)が証明したように、iOSとAndroidが支配するモバイル市場に食い込むのは難しい。

 次に、Mozillaのエコシステムは囲い込みを避けるために設計されるものだ。Mozillaは、ウェブアプリが複数のブラウザ上で動作し、Mozilla以外のアプリストアからも入手できるようになることを望んでいる。後者の目標を達成するため、Mozillaはユーザーが各アプリストアから1回ずつアプリを購入するのではなく、アプリを1回購入すれば済むようなインターフェースの開発に取り組んでいる。

 これはGoogleの「Chrome Web Store」と著しい対照をなす。AppleのネイティブiOSアプリ用のアプリストアは別としても、Mozillaはウェブアプリを扱うプロプライエタリなストアをとりわけ不快で忌まわしいものと見なしているようだ。

 Chrome Web Storeは、Chromeの拡張機能とGoogleのブラウザベースOSである「Chrome OS」向けアプリを配布する必要性から当然のように発生したものだ。これによって、単一のブラウザを対象にアプリをテストすれば済むようになるため、開発者は楽になるだろう。ただし、それはウェブのクロスプラットフォーム的な性質を損なうものでもある。

Firefoxの未来

 Firefoxは今でもMozillaの戦略における中核的な要素である。Firefoxが、低下したとはいえいまだに影響力を持ち続けていること、ほとんどの人々がMozillaについて思い当たる唯一の理由であるという現実、そしてMozillaの多額の年間売上高の大半をもたらすGoogle検索結果の原動力であることを考えると、それは賢明なことだ。

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