Mozilla Foundationは、徹底的な見直しを行った「Android」用ブラウザのベータ版を近いうちに公開する可能性がある。これは、モバイル分野への転換を進めるテクノロジ業界でMozillaが重要な地位を保つための、極めて重要なステップだ。
あるいは6週間待たなくてはならないかもしれない。そして、爆発的に成長するモバイル市場にMozillaの不在が続いていることを考えると、少しの猶予もならない。
「Firefox for Android」の初期のバージョンには起動が遅いという問題があったため、Mozillaは、GoogleモバイルOSのネイティブユーザーインターフェース(UI)を採用したAndroid専用バージョンを作ることを選択した。それは、Mozilla独自のXULインターフェースにこれまで組み込まれてきたアドオンをあきらめることを意味したが、アプリケーションの起動の遅さを改善することは不可欠だった。
Mozillaの先週の会議メモでは、「ネイティブUIは、ベータ版の品質に近づきつつある」とされている。さらに、開発者のMark Finkle氏はブログ投稿で、「起動時間は、XUL版よりも何倍も速い。アイコンからの起動はほとんど瞬間的だ」と書いている。
Finkle氏によれば、ネイティブUI版は使用メモリも少なく、また、Androidネイティブのアドオンを動かせるようになるという。同氏はモバイル向けFirefoxの再構築に関するプレゼンテーションで、「Firefox for Tablets」のネイティブUI版もグループの計画に含まれているとしている。
しかし、大きな疑問は、それがいつリリースされるかだ。
会議メモでは、Androidネイティブ版Firefoxのベータ版は、「次の列車に乗る」かもしれないし、乗らないかもしれないとして、荒削りな「Aurora」版からより広く使用されるベータ版への移行について言及している。Mozillaが実施している高速リリースサイクルの下では、プログラマーは6週間おきに、「Nightly」版をAurora版へ、Aurora版をベータ版へ、ベータ版を正式版へと進めている。つまり、言ってみれば、ネイティブ版が列車に乗り遅れても、比較的すぐに次の列車が来るということだ。
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