先週、「Firefox」安定版のアップデートを公開したMozillaは、PC向けFirefoxのいくつかの重要な変更点を含む「Aurora」版およびベータ版のアップデートを米国時間2月2日にリリースした。
「Firefox 11」ベータ版は、同ブラウザのいくつかの重要な変更点を先取りして搭載している。Firefox 11のAurora版に含まれていなかった最大の変更点は、アドオン同期機能だ。これにより、複数のデスクトップ間で同一のアドオンのインストールおよび設定を維持できるようになる。「Google Chrome」は少し前からアドオンの同期機能を備えているが、その実装は不安定であることが知られている。したがって、Firefoxがそれをどれだけ上手く処理できるのか見物である。
「Windows」向けFirefoxでは、よりサイレントなアップデートプロセスが採用される予定で、これもChromeのアップデートを模倣している。Windowsのユーザーアカウント制御(User Account Control:UAC)はアップデートに関して、ユーザーによる入力操作を一度しか求めず、アップデートはブラウザの再起動時にシームレスに実行される。これには、セキュリティアップデートが実行されるとき、多くの場合、ユーザー側で特別なアクションを実行する必要がなくなるという利点がある。この機能は新しい「Firefox 12」のAurora版で初めて実装される。
それに伴って、Mozillaのアドオンポリシーも変更され、ほとんどのアドオン(約80%)がデフォルトで互換性があると判定されるようになる。このポリシーは、Firefox 11ベータ版にも適用される。
Mozillaのサーバからアップデートがプッシュ配信された後、アップデートはユーザーがブラウザを再起動するのを12時間待つ。12時間が経過した後、アップデートは通知ウィンドウを開き、ユーザーに再起動を求めるが、それを無視するオプションも提示される。MozillaはFirefox 11ベータ版を発表するブログ投稿の中で、約1%のユーザーのみがその通知を目にすることになるだろうと述べた。
Firefox 11ベータ版には、サイト読み込みの速度と安全性を高めるGoogleの「SPDY」のサポートや、「Page Inspector」開発者ツール向けの3Dビュー、CSSコードをオンザフライで変更するためのライブアップデートオプション、Chromeからのデータインポートのサポートも含まれる。Chromeの市場シェアが拡大を続けてきたことを考えると、最後の機能がこれまでサポートされなかったのは少し意外である。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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