M・ザッカーバーグ氏が考えるFacebook--投資家向け書簡より

CNET News staff  翻訳校正: 編集部2012年02月03日 15時03分

 Facebookが米国時間2月1日に米国時間2月1日、S-1申請書を米証券取引委員会(SEC)に提出し、株式を公開する意向を正式に表明した。同申請書には、Facebook最高経営責任者(CEO)Mark Zuckerberg氏が投資家にあてた書簡が含まれている。ここでは同書簡の一部を抜粋して紹介する。

  • 書簡は、「Facebookは元々、会社になるべくして作られたのではない。世界をよりオープンに、そして、よりつながったものにするという、ソーシャルミッションを達成するために創設された」という一文で始まる。「Facebookに投資する人たちにとって、このミッションがわれわれに対して持つ意味、われわれの意思決定方法、そして、われわれがとる行動の理由を知ることは重要だと思う。この書簡では、われわれのアプローチを概説したいと思う」と説明している。
  • 印刷やテレビなどの発明が、人々に発言力を与え、進化を促し、社会の仕組みを変え、人々の距離を縮めたと述べ、「現在、われわれの社会は、新たな転換点を迎えている。世界中にいる人々の大半がインターネットや携帯電話へのアクセスがあるという時を生きている。これらの素晴らしいツールは、人々の考え、気持ち、行動を自分が望む人たちと共有するのに必要である。Facebookは、共有する力を人々に与え、人々が中核にある機関や産業界をもう一度変える手助けができればと考えている」
  • 「われわれのミッションが大きすぎると思った人のために、小さな部分から始めよう。2人の人同士の関係を考えて欲しい。人間関係は社会の基本単位である。人間関係とは、どのように新しいアイデアを見つけ、新しい世界を理解し、究極的には長期的な幸福感を生み出すことである。Facebookでは、人々に対して、つながりを持ちたいと思う人とつながる、そして、共有したいと思うものを共有するためのツールを開発しており、それにより、人間関係を構築および維持する人々の能力を広げている」
  • 「われわれは既に、これまで8億人以上が1000億以上のつながりを広げることに寄与しており、われわれの目標は、このつながりを加速することにある。われわれは、人々が企業や経済とつながる方法を良くしたいと願っている。われわれは、よりオープンでつながった世界が、より良い製品やサービスを生み出す真のビジネルを伴ったより力強い経済の創成に寄与すると考えている」
  • 「共有が増えれば、製品やサービスについて信頼を寄せる人々の考えにより多くアクセスできるようになる。これにより、最良の製品を発見することや生活の質や効率を向上することが容易になる。より良い製品の発見を容易にすることの1つの結果として、企業は、より良い製品、つまり、人を中心にパーソナライズおよび構築された製品を作り出すことで見返りを得るようになるだろう。われわれは、『ソーシャル・バイ・デザイン』の製品が既存製品よりも魅力的であることに気づいており、世界中の製品がこの方向に向かうのを楽しみにしている」
  • 「より良い製品の開発に加えて、よりオープンな世界は、企業が顧客と直接的および本物の関わりを持つことを促す。400万以上の企業がFacebookページを開設しており、顧客との対話に利用している。このトレンドが拡大することも期待している」
  • 「われわれのミッションとビジネス」という項目では、「わたしは、最初のバージョンのFacebookを1人で書くことから始めた。なぜなら、それは、存在させたいと私が考えたものだからだ。それ以来、Facebookに使われているアイデアやコードのほとんどは、われわれがチームに招いた素晴らしい人々によってもたらされている。多くの偉大な人々にとって最大の関心事は、素晴らしいものを作り、その一部になることだ。しかし、金銭を得たいとも考えている。チームを構築する過程において、そして、開発者コミュニティー、広告マーケット、投資家基盤を構築する過程において、わたしは、強力な経済的原動力や強力な成長力を持った強力な企業を創設することが、重要な問題を解決するために多くの人々を揃える最善の方法になり得るかということを深く感じるようになった。つまり、収益を生み出すサービスを作っているのではなく、より良いサービスを構築するために収益を得ているのだ」と述べている。

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