-
エンジニアリングに関する考えを述べた「The Hacker Way(ハッカーのやり方)」という項目では、「強力な会社を作り出す過程で、われわれは、世界に大きな影響を与えるとともに、他の素晴らしい人々から学ぶことができる素晴らしい人々にとって、Facebookを最良の場所にするべく努力してきた。われわれは、『The Hacker Way』と呼ぶ独自の文化とマネージメント手法を育ててきた」と語っている。ハッカーという言葉は、メディアで不当に悪いものとして扱われており、実際にはハッキングは、何かを素早く開発したり、作り上げたものの限界をテストしたりすることと指摘し、「『The Hacker Way』とは、継続的な改良や反復を含む開発手法だ。ハッカーは、改良の必要のないものなどなく、開発に完了などないと考える。すぐに不可能だとあきらめる人や現状に満足する人が多くいる中、彼らは何かを修正していないと気が済まないのである」と説明する。
-
「The Hacker Way」では続けて、「ハッカーは、最良のサービスを長期間にわたり構築しようとするものの、一度にすべてを完全な状態にしようとは考えない。素早いリリースを繰り返し、小さな反復から学習するという方法を取る。この考えをサポートするために、われわれは、テスト用フレームワークを構築し、多くのバージョンのFacebookをいつでもテストできるようにしている。社内の壁には『完璧を目指すよりまずは実現しよう(Done is better than perfect)』という言葉が書かれており、常に出荷し続けることを意識するようにしている」とも述べている。
-
さらに、Facebookを運営する上で5つの中核的な価値観を説明している。最初の「影響力へのフォーカス」では、「最大の影響力を発揮したいなら、最も重要な問題を解決することに注力すると良い。簡単に聞こえるが、多くの企業はこのことが上手にできておらず、多くの時間を浪費している。Facebook従業員には、解決すべき問題のうち最大のものを見つけることを得意になってもらいたいと思っている」と述べている。
-
「素早い行動」では、「素早く行動することは、より多くのものを開発し、より早く学習することを可能にする。しかし、多くの企業は成長に従い、減速していく。これは、行動が遅いがために失う機会より、失敗を恐れるためだ。われわれは、『素早く行動し、何かを壊せ(Move fast and break things)』と言っている。つまり、何も壊していないなら、恐らく十分な早さで行動していないということだ」と述べている。
-
「大胆になれ」では、「素晴らしいものを作るということは、リスクを負うということだ。これは恐ろしいことで、ほとんどの企業は、必要とされる大胆な行動を取ることを躊躇する。しかし、非常に変化の速い世界では、リスクを取らなければ失敗するに決まっている。われわれは、『最もリスクが高いのは、リスクを負わないことだ』とも言っている。われわれは、大胆な決定をするよう皆に言っている。たとえ、それが一時的には誤りということになってもだ」と述べている。
-
「オープンになれ」では、「われわれは、オープンな世界こそより良い世界だと信じている。これは、より多くの情報を得ることで人はより良い決定を下し、より大きな影響を及ぼすことができるからだ。会社を運営する場合にも同様だ。われわれは、すべてのFacebook社員が会社のあらゆる情報に可能な限りアクセスできるようにし、彼らが最良の決定を下し、最大の影響力を発揮できるように務めている」と述べている。
-
「ソーシャルバリューの構築」では、「Facebookは、単に企業を設立するというためではなく、この世界をよりオープンでつながり合ったものにするために存在している。われわれは、Facebook従業員すべてに対して、自らが行っているすべての作業で、世界に通用する真の価値をどう作り出すかを毎日考えるよう期待している」と述べている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。