Microsoftと同社のパートナーの市場影響力は、初登場時にWindowsタブレットを推進する助けになるだろう。しかし、ユーザーが使わずにはいられないようなタブレット専用アプリを作成するよう開発者を説得できなければ、ほかを大きく引き離しているiPadからシェアを奪うことは難しいはずだ。
Microsoftのビデオゲーム機事業は初期のころから、同社のテクノロジを密かにオフィスからリビングルームへもたらすためのものとされていた。しかし、「Xbox」を裏で支える頭脳集団は、素晴らしいゲーム体験の構築が最優先課題であることを認識していた。2011年に米国で最も売れたゲーム機となったXboxは、ゲーム以外の分野に本格的に進出しつつある。
Microsoftは12月に「Xbox Live」サービスをアップデートし、ライブテレビのXboxコンソールへの追加を初めて示唆した。Metroスタイルの外観をXboxにもたらしたことに加え、Verizonのケーブルテレビサービス「FiOS TV」の顧客が26種類のライブテレビチャンネル(Comedy Central、HBO、Nickelodeonなど)を視聴できる機能も追加した。ほかにも複数のパートナーがXbox経由でライブ番組を提供している。
それがMicrosoftにとって始まりにすぎないことは明らかだ。同社が目指しているのは、消費者がゲームをプレイしたいときだけでなく、テレビの電源を入れるときに必ずXboxも起動するようにすることだ。2012年には、Xbox Liveで視聴できるライブテレビコンテンツが増えるだろう。それはXboxの次世代機を構築するための基盤となる。Xboxチームの情報筋によると、次世代機は2013年に登場するという。
Windows Phoneソフトウェアでスマートフォン市場シェア3位を獲得することが、Microsoftにとっての勝利を意味するということは、携帯電話分野での成功を目指して苦労してきた同社の10年間を表しているのかもしれない。同社が勝利の方程式を編み出そうと苦戦している間に、競合のAppleとGoogleは携帯電話OSを発表し、Microsoftが狙っていたビジネスを手中に収めた。
Microsoftは2010年末に携帯電話への取り組みを新たにし、新OSであるWindows Phone 7を搭載するさまざまな新機種がパートナー各社からリリースされた。洗練された外観の同OSは、2011年9月に「Mango」と呼ばれるアップデートが適用され、さまざまな評論家からアニメーションとアプリの統合を称賛された。
Windows Phoneのテクノロジは競合各社に追いつきつつあるが、市場シェアはそうではない。市場調査会社のGartnerによると、全世界のスマートフォンのうち、MicrosoftのOSを搭載しているものはわずか1.5%だという。また、競合各社も立ち止まっているわけではない。Appleの新しい「iPhone 4S」は10月のデビュー以来、販売台数でほかのすべての携帯電話を上回っている。GoogleのAndroidも、さまざまな携帯電話メーカーが異なるバージョンのAndroidを搭載し、市場の断片化が発生してはいるが、市場での勢いを維持している。
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