Tim Cook氏は約2カ月前にAppleの最高経営責任者(CEO)に就任したばかりだが、前任者の時代と大きく異なることを既にいくつか実行していると、報道されている。
The Wall Street Journal(WSJ)が、Cook氏がCEO就任後に行ってきたことの概略を紹介している。WSJは、同氏がCEOとして実行した変革を詳細に取り上げている。同氏がCEOに就任したのは、Apple共同創設者の故Steve Jobs氏がCEOを辞任した8月のことだ。
WSJが言及した重要な変革の一部を以下に紹介する。
- Cook氏はAppleの教育部門を同社の各事業部門の組織に合うように再編成した。WSJによると、教育部門は現在、セールス&マーケティング部門が分割され、それぞれの製品を担当するようになったという。その動きによって、同社の企業構造は大きく変わった。Appleの教育担当バイスプレジデントは、Cook氏ではなくマーケティング担当シニアバイスプレジデントのPhil Schiller氏の直属になり、2001年に同社に入社したAppleバイスプレジデントのJohn Brandon氏の役割も大きくなった、とWSJは報じている。
- Eddy Cue氏のインターネットソフトウェアおよびサービス担当シニアバイスプレジデントへの昇格。これにより、Cue氏はAppleの「iTunes Store」「iCloud」「iAd」「iBookstore」を担当するようになった。この昇格はCook氏がCEOに就任した約1週間後に実行された。Cue氏はAppleに22年間在籍している。
- Appleが9月上旬に始めた慈善のためのマッチングプログラム。このプログラムでは、従業員が行った寄付と同じ金額をAppleも年間1万ドルまで寄付する。WSJは、2011年に同社のオフサイトミーティングの1つに出席した匿名情報筋の話として、Jobs氏は「お金を寄付することに反対だった」と伝えている。
- Cook氏は以前よりもコミュニケーションを密に取るようになった。WSJによると、それには社内電子メールも含まれるという。Cook氏のCEO就任後、そうした電子メールがいくつか流出しており、それには先述した慈善のためのマッチングプログラムやCue氏の昇格、カリフォルニア州クパチーノにあるApple本社でJobs氏の人生を祝うイベントの開催時期に関する詳細を発表する電子メールも含まれる。
- 同記事は、Cook氏がAppleの保有現金をJobs氏とは異なる方法で扱うのではないか、という推測も提示している。Jobs氏はCEO在任時、そのお金を慎重に使って買収を行った。Jobs氏は直近では、SiriやQuattro Wirelessを買収している。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。