米国時間8月24日にAppleの最高経営責任者(CEO)としてSteve Jobs氏の後任に指名されたTim Cook氏は、同社の運営に関してすでに長い経験を積んでいる。数年間にわたってAppleの最高執行責任者(COO)を務めており、3度の医療休暇を取ったJobs氏の代役に指名されていたのもCook氏だ。
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Genentechの会長であるArt Levinson氏は、Appleの取締役会を代表して、「Timがわれわれの次のCEOに最適な人物であることに、取締役会は完全な自信を持っている」と述べている。
Cook氏は、1998年にワールドワイドオペレーション担当シニアバイスプレジデントとしてAppleに入社し、2004年にCOOへと昇進した。Appleに入社する前はCompaqの役員を務め、その前には12年間にわたってIBMのPC部門で製造と運営を指揮していた。
Cook氏は、Appleの製造部門の大幅な再編に功績があったとされている。海外の工場を閉鎖してサードパーティーのメーカーに外注することを提案し、結果としてAppleでは全製品にわたって、在庫数減と利益率向上が実現した。
Cook氏はここ数年、株主総会においてJobs氏の右腕として存在感を高めており、アナリスト向けの業績発表を任せられている。また、最近は製品発表でも重要な役割を担っている。
Jobs氏が2009年1月から6月まで医療休暇に入っていたとき、AppleはCook氏の下で連続して記録的な業績を達成し、「iPhone OS」をアップデートするとともに「iPhone 3GS」を投入した。また、新しい「iPod」「MacBook」「Mac OS X」を仕上げ、Jobs氏が6月末に復帰してまもなく発売した。Cook氏はこの「素晴らしい業績」に対して、取締役会から500万ドルのボーナスと7万5000株の制限付き株式を与えられている。
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この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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