小売体制については、Appleは第4四半期、新しい直営店を30店舗、そのうち21店舗は米国外にオープンした。同社の直営店は現在、世界中に357店舗存在し、同四半期の累積訪問者数は7750万人であった。
Appleが保有する現金は、第4四半期を終えたところで800億ドル以上となった。Cook氏は、現金を「無駄遣いすることはない」が、継続的に再投資はすると電話会見で述べた。そのような投資には、Siriのような技術の獲得がある。Siriは、Appleが2010年に買収し、iPhone 4Sに採用した技術である。また、AppleがNortel特許に対して行ったような知的財産に対する投資、さらに、同社直営店への投資などが含まれる。
2011年会計年度全体については、売上高は1080億ドルで、2010年会計年度よりも66%増加したとAppleは述べた。iPhone販売台数は7200万台、iPadは3200万台、Macは1700万台であった。新しくオープンした直営店は合計40店舗で、そのうちの4分の3は米国外であった。純利益は260億ドルで、前年同期比88%増であった。同社は、販売台数が多くて手狭な米国内の直営店を拡大または置換する計画であるとCook氏は述べた。
新しいiPhoneで採用された音声技術Sirについて、Cook氏は、「多くの人が使っているのは素晴らしい」と述べた。他のデバイスでの使用を含め、同技術の今後に関する質問については、答えなかった。
サムスンなどAndroidデバイスメーカーとの特許関連の争いについて、Cook氏はコメントを避けた。
Cook氏は「特定の訴訟に関してコメントをしたいとは思わない。それは、Appleのポリシーだからだ」と述べた。「ご存知の通り、われわれは、多くの時間、資金、リソースを将来の驚くべきイノベーションに使っている。われわれは、別の誰かによってそれらが取られてしまうのは好まない。そのため、不幸なことだが、対応策として法廷制度に持ち込んでいる。だが、特定の訴訟に関してコメントをしたいとは思わない」(Cook氏)
今回の決算は、Appleの共同創業者であり前CEOのSteve Jobs氏が死去してから初めての決算となる。Jobs氏が8月に辞任した後にCEOとなったCook氏は、電話会見を始めるにあたり、「世界は、先見性を持った驚くべき人物を1人失った」とアナリストらに述べ、「Steveは、途方もないことができるよう、Appleにいる全員に刺激を与えた」と続けた。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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