米国際貿易委員会(ITC)の行政法判事は、HTCの特許4件について、Appleはこれを侵害していないとの仮決定を下した。
Reutersの報道によると、実質的には最終決定を下すITC判事への勧告となる仮決定において、行政法判事はAppleによる「侵害はない」と判断したという。ITCによる最終決定は2012年2月に下される予定だ。
AppleとHTCは、複数の特許をめぐって複数の裁判所で争っており、今回の仮決定も、増えるばかりの複雑な申し立てや提訴の一部に対して下されたにすぎない。例えば、今回争点となっているHTCの特許4件には、HTCがGoogleから取得し、修正訴状で追加した特許は含まれていない。そのため、今回の特許4件に関するHTCの訴えが全面的に棄却されたとしても、訴訟の終結には結びつかない。
HTCの法務顧問Grace Lei氏は米国時間10月17日、取材に対し電子メールで次のように述べた。「これは法廷闘争における多くの段階の1つにすぎない。われわれにはITCに上訴するだけの確固たる根拠があると確信しており、われわれの知的財産を保護する用意は十分に整っている」。
Appleにコメントを求めたが、回答は得られなかった。
台湾のスマートフォンメーカーであるHTCは、「iPhone」に採用されている複数の技術を侵害したとしてAppleが同社を提訴したことを受け、Appleを反訴した。HTCは2010年にITCに訴えを起こし、iPhoneのほか、「iPod」や「iPad」タブレットの輸入禁止を求めている。しかし、一部の法律専門家によると、HTCが最初の訴えに用いた特許群は根拠として弱かったという。
「訴えが起こされたその日から、真剣には受け止めていなかった」と特許専門の法律コンサルタントであるFlorian Mueller氏は述べている。「たとえ主張が通ったとしても、Appleにとって重要な脅威になるとは思わない」。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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