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Firefox 6正式版、8月16日深夜にリリース--Firefox 7は性能面で改善策

田中好伸 (編集部)2011年08月15日 16時52分
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 Mozilla Japanは8月15日、Firefoxの最新版「Firefox 6」の正式版が8月16日深夜にリリースされることを発表した。次期「Firefox 7」がベータ版になることも発表している。

 ベータ版になるFirefox 7では、ユーザー向けの新機能・改良として、使用メモリの削減、起動時間短縮、同期機能の高速化、Canvasグラフィックスの高速化など、性能面で改善が進んでいる。使用メモリの削減では、Firefox 6以前に比べて多くの場合20~30%、最大で50%削減されるという。メモリ使用量削減プロジェクト「MemShrink」の成果であり、メモリ断片化が生じないようJavaScriptオブジェクトのメモリ管理方法を変更したことや時間ベースでガベージコレクションが確実に行われているように修正したことなどによるとしている。

 Windows版とLinux版では、Firefoxの動作に必要なライブラリを起動時に先読みさせ、起動時間を短縮する処理が実装されている。ディスクやメモリ、OSによって効果は異なるが、Windows XPの低性能PCなどでは明確な効果をみることが多く、起動時間が最大50%短縮できるという。

 Firefox 4以降はほかのPCやAndroid端末のFirefoxとユーザーデータを自動同期する「Firefox Sync」機能が標準搭載されている。Firefox 7からは、新しいブックマークやパスワードが保存された直後に同期されるようになり、ユーザーデータの同期が以前より確実かつ高速に行われるようになるとしている。

 Firefox 4以降、GPUを活用した高速化が導入されているが、マルチOS対応API Cairoでは高速化に限界があるといい、Windows以外にも適用できる新しいAPIを定義、実装する「Azure」プロジェクトが進められている。Firefox 7では、Azureの最初の成果として、Windows版でのHTML5 Canvas処理に限定してAzure APIを導入している。ウェブアプリケーションの処理内容によって、数倍以上の高速化が実現されているとしている。

 Firefox 7は、ロケーションバーも見やすくなっているという。標準のHTTP接続時には、URLの“http://”が省略され、ドメインのルートにアクセスする際には、末尾の“/”も省略される。URLの表示に必要な画面サイズを削減するとともに、HTTPSによる暗号化通信や、ほかのプロトコルを使用している場合に認識しやすくなるという。

 Firefox 5以降、Mozillaは6週ごとに新版をリリースする“ラピッドリリース”スタイルを取っている。Firefox 5が6月21日にリリースされ、今後はFirefox 7が9月27日、Firefox 8が11月1日、Firefox 9が12月20日にそれぞれリリースされる予定となっている(いずれも米国時間)。

 Firefox 6の正式版リリースでは、「Firefoxの灯(ともしび)」を再開する。Firefoxの灯は、日本全国でダウンロードされる状況をウェブ上で“灯”に見立てて地図上に表現するアプリケーション。2008年のFirefox 3リリース以来、最新版が出るたびに灯を楽しみにしているユーザーも多いという。これまではFlashのプラグイン技術で実装していたが、今回はウェブ標準技術を活用して完全に作り直されているという。Firefox 4の正式版リリース時は、震災の影響から灯は展開していなかった。

 今回の灯では、ベクタ形式の画像で拡大縮小しても常に滑らかな表示が可能という「Scalable Vector Graphics(SVG)」で背景となる日本地図を描画、ダウンロードごとに光る一つひとつを「HTML Canvas」で表現している。日本地図を縮小拡大する際の動きをコントロールする技術としてアニメーションには「CSS Transition」、スケールの変更に「CSS Transform」を活用している。新機能として、聴覚でもダウンロードを体験できるように、Mozillaが提案し、先行実装した「Audio Data API」を利用して、サウンド機能を追加している。音源ファイルを一切使用せずに灯の輝きや状況に応じて、JavaScriptでリアルタイムに音を作り出しているという。

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