(編集部注:この米CNETによる「Mac OS X Lion」のレビューは、前編と後編の2回に分けて公開されています。後編は7月25日月曜公開の「「Mac OS X Lion」レビュー--注目の新機能を解説(後編)」になります)
Appleは2011年のWorldwide Developers Conference(WWDC)基調講演で「Mac OS X Lion」を発表した。同社がその際、人気の「iOS」搭載端末の成功に注目し、同社の主要OSであるOS Xに、成功したiOSの機能を組み込み始めているのは明らかだった。また、Appleのノートブックとタブレットがデスクトップの売り上げをはるかにしのぐ現在、Appleはデスクトップコンピュータを主力とする企業から、モバイルコンピューティング中心の企業へと変化しつつある。今回のOS Xのリリースは、こうしたカテゴリにおけるAppleの成功の現れのように思える。
大型の猫科動物の名前がついたMac OS Xの8番目となるこのメジャーリリースでは、250を超える新機能が追加された。インターフェースの大幅な変更が行われたものもあれば、特定の操作を簡単にするという明確な目的のための、比較的小さな調整もある。29.99ドルというアップグレード価格で、多くの「Mac」ユーザーにとって価値ある機能を数多く追加できる。ただし、「Snow Leopard」を持っていないユーザーは、そのアップグレード分も支払う必要がある。Lionは、Snow Leopardで導入された「Mac App Store」からしかダウンロードできないためだ。
Lionのインストールには、いくつかのステップが必要になる。はじめに「ソフトウェアアップデート」を行って、Mac App Storeのアップデートを確認する。これはAppleのコアアプリケーションが最新版になっているかどうか確かめるためで、メジャーアップグレードの前には常に行った方が良い。
この先は、Snow Leopard上でMac App Storeに進み、Lionを購入してダウンロードを始めるだけだ。Lionを購入するためには、Mac App Storeか「iTunes Store」でAppleのアカウントを取得する必要がある。Lionは約4Gバイト(ノーカットの映画をダウンロードとするのとほぼ同じサイズ)なので、インターネット接続の状況によっては、ダウンロードを開始するのは寝る前か、仕事に出かける前の方がいいかもしれない。ダウンロードが終わると、LionのインストーラがDock上に現れ、自動的にスタートする。
Lionは所定の場所にインストールされるため、別のディスクの作成や、外部ドライブでのインストール実行は必要ない。アップグレードが終われば、写真や文書、アプリケーション、そのほかの保存ファイルはすべて移行している。インストールが完了すると、Macは自動的に再起動し、Lionを試す準備は整う。Appleはまた、Snow LeopardユーザーがLion搭載の新しいMacにデータを移行させる場合には、まずSnow Leopard向け「移行アシスタント」のアップデートを入手するよう求めている。これによって、ファイルや写真、情報が新しいシステムにスムーズに移行できるようになる。
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