Googleの会長を務めるEric Schmidt氏は、7月19日に開催されたモバイル戦略説明会「Google mobile revolution」の場で、アジアを中心とした世界各国の記者からの質問に答えた。
--訴訟問題を初め、グーグルはAndroidプラットフォームをどのように守っていくのか?また、競合他社についてはどうか?
法的な問題が起こっているのは、我々が勝っているからこそだろう。これらの課題は、いずれも交渉と特許へのフォーカスによって解決できると思っている。この1年間でAndroid端末は爆発的に増えているが、競合他社はイノベーションではなく訴訟を起こして対抗しようとしている。
--HTCとAppleの訴訟についてはどうか?
Appleとの訴訟についてはHTCが対応するべきものであり、私から具体的な話をすることではない。しかし、さまざまな面でグーグルはHTCを支援している。
--Androidをモバイル戦略の中でどうポジショニングしているのか?
グーグルでは、iPhoneやBlackBerry向けのアプリも提供しているが、ほとんどの投資をモバイルプラットフォームであるAndroidに対して行っている。
--Android Marketでウィルスに感染したアプリも見つかってきているが、グーグルとしてどのように消費者の安全を確保するのか?
我々はアプリをあらかじめ承認しないアプローチをとっている。もしアプリに問題があれば、誰かがすぐ教えてくれることを期待している。またアプリに問題があれば、すぐにウェブサイトから外すようにしている。Android自体には非常に高いセキュリティがある。
--ハードウェアメーカーが自社のAndroid端末に独自のスキン(インターフェース)を採用している。スキンの違いによってユーザー経験に悪影響が出ることはないか?また端末によってOSのバージョンが異なることによるデメリットはないか?
私たちは競争は大切だと思っている。Androidでは、ベンダーが独自のUIを作ることができるため、本当の意味で消費者向けの競争ができるようになった。これが競争の原理だと思っている。また、新旧のOSが混在している問題については、グーグルではどのベンダーに対してもなるべく最新のバージョンを使うよう促している。しかし、ベンダーによってさまざまな理由があるため強制はしていない。これについても競争によって問題の多くが解決すると思っている。
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