AppleがUniversal Music Groupとライセンス契約を結んだと、この件に詳しい情報筋が米CNETに明かした。これによりAppleは、米国4大レコード会社の中でも最大のUniversal Musicが保有する楽曲を、同社のオンライン音楽ストアで提供できるようになる。
この契約によってAppleは、主要レコード会社すべての録音物を提供する権利を得たことになる。さらに、情報筋によると同社は、一部の大手音楽出版社とも契約に至ったという。
Appleは米国時間5月31日、サンフランシスコで6月6日から開催するWorldwide Developers Conference(WWDC)で、長らく待ち望まれていたサービス「iCloud」を公開すると発表した。iCloudが音楽関連機能を含むかどうかについてAppleは明言しなかったが、このサービスに音楽関連機能を持たせるために同社の幹部たちが1年以上にわたって動いていたことは報道で明らかになっている。
今回の契約に関する詳細はほとんど明らかにされていないが、情報筋によると、iCloudで販売する楽曲の売上配分は、レコード会社が58%、出版社が12%となっており、Appleの取り分は30%だという。
6月6日の時点でストリーミングメディアは用意されないが、近いうちに提供される予定だと情報筋は述べている。また、Appleのデジタルロッカーには「iTunes」で購入された楽曲だけを格納するという。ただし、いずれはiTunes以外からの楽曲も保存する計画だとみられている。
Lady Gaga、U2、Kanye Westなどのアーティストを擁するUniversal Musicから権利を得たことにより、Appleは、録音物の著作権に関する限りパズルの最後のピースを埋めたことになる。だが、パブリッシングとパフォーマンスの権利についてはなお交渉を詰める必要があり、現時点では協議の難航が予想されている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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