しかし企業と学校に対しては、Chromebookはサブスクリプションベースで販売される。料金は、学校向けが1ユーザーあたり月額20ドルから、企業向けが1ユーザーあたり月額28ドルからとなっている。この料金には故障したChromebookの交換保証が含まれており、3年のサブスクリプション期間終了後に契約更新を希望する顧客は、新しいモデルにアップグレードすることができる。
Chrome OSの企業向けの売り文句では、ITコストの削減と不安の軽減が強調されている。ユーザーのために新しいマシンをセットアップすることや、古くなったマシンを交換することは簡単だ。Google Appsアカウントにログオンするだけでいい。また、マシンに保存されたデータはデフォルトで暗号化される上に、主としてクラウドに保存されるため、Chromebookの紛失や盗難、破損が発生しても大きな問題にはつながらない。
「企業は、IT部門がビジネス上の問題を解決するビジネスパートナーになることを望んでいる。それが困難だったのは、IT部門が既存のITインフラストラクチャのメンテナンスに60〜80%の時間を費やしてきたからだ。IT部門には、もっと重要なことに注力してもらおう。われわれは、クライアントコンピューティングの負担の大部分を企業からベンダーに移そうとしている」(Weinstein氏)
Chromebookがウェブアプリケーションに最適なのは間違いない。しかし、その用途をどこまで広げられるだろうか。
当然ながら、Google Appsの販売代理店各社はChromebookの将来性について楽観的だ。
Ditoの創設者であるJim McNelis氏は、「Chromebookは出張の多いビジネスマンに最適だと考えている。小型、軽量でバッテリ寿命が長い上に3Gも搭載しているため、ほぼ常時インターネットに接続できる。Wi-Fiが利用できないときでもだ」と述べる。
2011年夏に登場予定の「Google Docs」のオフラインアクセス機能も、Chromebookユーザーが地下鉄や飛行機、カンファレンス会場など、ワイヤレスネットワークが不安定な場所や、利用できない場所で作業する必要があるときに役立つだろう。
しかし、McNelis氏は「インストールされたソフトウェアを頻繁に利用するユーザー、例えば『GotoWebinar』や『WebEx』を使うトレーナーにとって、Chromebookは現状で最適な選択肢ではない」と付け加えた。
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