サンフランシスコ発--Googleは、2010年に予定していた時期より若干遅れたものの、「Google Docs」および「Google Apps」が抱える大きな弱点に対処することになった。それは、ネットに接続していないとこれらのサービスを使えないという問題だ。
Googleで「Chrome」担当シニアバイスプレジデントを務めるSundar Pichai氏は、5月10日から11日にかけて当地で開催されたカンファレンスGoogle I/O 2011の際にインタビューに応じ、「(Google Docsのオフライン用アプリケーションを)2011年夏に公開する予定だ」として、次のように述べた。「これまでずっと社内で試用してきたが、もうすぐ公開できる。われわれとしては、確実に良いものを提供したいと考えている」
この機能に対する要望が実際どれほど高いのかは不明だ。Google Docsにオフライン機能がないことは致命的な欠点の1つだと筆者は考えているが、Googleは、2008年に同機能を一度は実装したもののその後停止しており、その理由の1つとしてオフライン機能への関心の低さを挙げていた。
しかし、今回は3年前とまったく異なる点がある。それは「Chrome OS」だ。6月には、これまでの試作品扱いから脱却して製品版となり、同OSを搭載した「Chromebook」がAcerとサムスンから発売される予定だ。
Chrome OSの投入にあたり、ブラウザベースのOSが受け入られる素地は整ったと、Googleはみている。企業ユーザーがChrome OS搭載マシンを使用して顧客データをウェブフォームに入力するだけであれば、オフライン機能はそれほど重要ではない。だが、Chromebookがその潜在能力を最大限に発揮するには、最もローエンドのPCでも可能な機能をもう少し取り入れる必要がある。これには、地下鉄や飛行機の中、あるいは残念ながら安定した3G接続が普及していない一部地方でも同OSを使用可能にすることが含まれる。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス