ソニーが世界各国で「PlayStation Network」サービスを再開したが、その中で目を引くのはある国が対象に含まれていないことだ。それは日本である。
政府関係者の1人は日本時間5月15日、Dow Jones Newswiresに対して、日本政府はPlayStation Networkのセキュリティに関する懸念から国内でのサービス再開をまだ許可していない、と述べた。
経済産業省商務情報政策局メディアコンテンツ課の信谷和重氏はDow Jonesに対し、「5月13日の時点で、ソニーは5月1日の記者会見において約束した対策を十分に実行していなかった」と述べた。信谷氏は、ソニーのどの「対策」が不十分だったのかについてはコメントしなかった。
日本に拠点を置くソニーは14日、PlayStation Networkサービスを段階的に再開した。同社は、最初にサービス再開の対象になるのは北南米と欧州、オーストラリア、ニュージーランド、中東だと述べた。日本を含むアジア諸国のユーザーへのサービス提供を再開する時期については明言しなかった。
ソニーは米国および欧州地域でのサービス再開と個人情報保護に関する取り組みについてプレスリリースで次のように述べている。「より高度なセキュリティ技術の導入や、システムへの侵入および脆弱性をモニタリングするソフトウェアの追加、暗号化方式の強化、ファイアウォールの増設などデータセキュリティシステム強化を含む安全管理措置を講じました。また、不審行為の恐れのある行動パターンをより早い段階で警告し、ネットワークへの不正侵入の動きを検知するシステムの導入など、お客様の個人情報をより高度に保護する対策を実施しました」
だが、日本政府はソニーにもっと多くの安心材料を求めているようだ。信谷氏はDow Jonesとのインタビューで、日本政府はソニーが将来的なセキュリティ侵害を防ぐために十分な対策を行っているという確信を得たいと考えている、と話した。
信谷氏はインタビューの中で、「過去にもほかの企業が同様のケースを引き起こしたことがある。われわれは、ソニーの対策が過去に実施された対策と比べて十分なのかどうかを同社に尋ねている」と述べた。
米CNETはソニーにコメントを求めたが、すぐに回答を得ることはできなかった。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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